
執筆者
増田友美 さん
エポカルブランド/保健室担当
2児の母親として、さらに看護師・養護教諭としての経験を生かして、お客様のお悩みにお答えしております。
監修協力:小田原銀座クリニック 長谷川佳子 先生
冬は乾燥する季節です。湿度が60~50%をきると、肌の乾燥が感じられるといいます。肌の乾燥は、メイクの馴染みが悪くなるだけでなく、肌荒れ、粉ふき、 かゆみなどの肌トラブルの原因ともなります。
今回は、冬の乾燥に負けない素肌ケアについてご紹介します。
肌の乾燥の原因
まずは、肌の乾燥の原因を下記のように挙げてみました。
① 空気の乾燥
② 気温の変化
③ 紫外線
④ 飲水の減少
⑤ 加齢
⑥ その他
肌の乾燥にはいろいろな要因がありますが、いずれにしても、【保湿】という基本的なケアがとても大切なのです。
顔の乾燥を防ぐ簡単ケア
冬の乾燥に打ち勝つために必要なのは、高価な化粧水でもたくさんの保湿液でもありません。
肌の性質を理解した「洗顔」と「保湿」が、乾燥から効率的に肌を守ることにつながります。
まずは、顔の乾燥を防ぐための方法をご紹介します。
洗顔のポイント
潤い肌を作るためには、もともと角質層にある天然保湿成分を利用する必要があります。
この保湿成分を大切にした洗顔が大切で、メイクをしていない場合は、ぬるま湯だけの洗顔で余計な皮脂や汚れは8割程度落とすことが可能です。ですので、必ずしも洗顔料の使用にこだわることはありません。
もしも洗顔料を使うときは、よく泡立て、きめの細かい泡を作り、“プリンをなでる”ように1か所につき4~5回ほど馴染ませる程度で行います。
すすぎはぬるま湯で、20回以内が良いでしょう。
顔の皮脂の量は、女性では20代から減り始めます。空調などで乾燥した現代の環境下では、肌は乾燥しがちです。
こすることで角質層は剥がれ、熱すぎるお湯で肌の天然成分は簡単に失われてしまいます。洗いすぎ、こすりすぎ には気をつけましょう。
保湿のポイント
保湿で大切なことは下記の3つが挙げられます。
①毎日2回の継続した保湿
②保湿剤を適量に塗る
③保湿剤を効果的に塗る
①毎日2回の継続した保湿
1回にたっぷりの保湿剤を塗っても効果は得られません。1日2回、適量を毎日続けることが大切です。
②適量を塗る
一回、保湿剤の量を増やしても、効果はありません。保湿しすぎると、毛細血管が開いて頬が赤らんだ状態になります。
これはかゆみなどの肌トラブルの原因となるので、適量の保湿が大切です。
下記は、「ローション」と「クリーム」を使用した場合のそれぞれの適量を写真でお見せしています。
ローションの場合
クリームの場合
③保湿剤を効果的に塗る
保湿剤の効果をより高めるには、下記の3つを心がけましょう。
・こすらない
・たたかない
・馴染ませるイメージ
化粧品を手にとり、手のひら全体に伸ばしたら、頬・額・あご・口のまわり・目のまわり・手の甲を、押さえつけるように馴染ませるとよいでしょう。
特にカサカサになりやすいのは、皮脂腺の少ない目元と口元です。凹凸の多い部分でもあるので、丁寧に馴染ませましょう。
コットンを使用してもよいですが、化粧水の量が少なかったり、コットンを肌に置いたままにしてしまったりすると保湿の効果が得られないばかりか、乾燥肌の原因になってしまうこともあります。
コットンを使うときには、こすらないように気をつけて、たっぷり化粧水を吸わせて使いましょう。
手や足のケアも忘れずに
ひび割れや湿疹にもつながる手荒れを防ぐ
お湯を使うことが多くなる冬に、手荒れに悩む女性は多いですよね。少しでも手荒れを防ぐためのポイントは3つです。
① 濡れたままにしない
② 拭くときにこすらない
③ 水仕事の後や入浴後の保湿ケア
濡れたままにすると、乾燥はどんどん進みます。押さえるように水分を取った後、保湿ケアをしましょう。ケアの流れは以下でご紹介します。
1.クリームを手のひらに乗せ、全体に伸ばします。クリームと手が温まってくることで、効果が得られやすくなります。
2.手の甲を包み込むように馴染ませていきます。こすったりすり込んだりしないように優しく伸ばします。
3.指の間や、指のシワの間にも馴染ませます。クリームが残らないように、よく伸ばしましょう。
4.爪の際も乾燥で硬くなるので、クリームを伸ばします。爪の際にあるツボを意識し、軽く圧迫してあげると、自律神経を刺激し身体的な効果も期待できます。
冬のフットケアの方法
冬になると、足のすねの肌がカサカサになって、白く粉を吹いたような状態になることがあります。
それは下記のようなことが原因であると考えられます。
① すねの部分は皮脂腺が少ないため
② 血行の影響
③ 夏に受けた紫外線の影響
④ 保湿し忘れる
乾燥により皮膚が敏感になると、かゆみが強くなります。掻き続けると、そこの部分だけが掻いた刺激により炎症をおこし、薄黒く色素沈着を起こすことになります。
すねのケアをするときは、冬は皮脂の代わりになるような保湿成分の高いクリームタイプを、夏はサラリと使える乳液タイプの物を使うとよいでしょう。
冬は化粧品にも気をつけ、紫外線対策も
夏には活躍の皮脂吸着剤の入っている化粧品でも、冬は乾燥の原因になります。
特に皮脂腺が少なくいつも乾燥気味の口や目の周囲は、皮脂吸着剤の入っている化粧品や、SPF値の高い化粧下地の使用でカサカサになったり、細かいシワが目立ったりしてしまいます。
また、状態の良い肌をキープするためには、冬の紫外線対策も大切です。化粧品やUVケア製品は、季節に合ったものを選ぶとよいでしょう。
まとめ
乾燥に負けない「しっとり素肌」を保つのは、難しいことではありません。肌が本来持っている力を信じて、やりすぎない程度に手をかけてあげることが大切です。
この記事は役にたちましたか?
- すごく
- いいね
- ふつう
- あまり
- ぜんぜん