【予防医学としての紫外線対策】日焼けによる人体への悪影響を知る

紫外線_写真①
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松成紀公子さん

監修者

松成紀公子 さん

株式会社ピーカブー 代表取締役
子供のための紫外線対策協会 会長

子供のアトピー発症がきっかけで紫外線対策ウエアブランドEPOCHAL(エポカル)を立ち上げ16年。
ブランドのプロデューサーとして、企画、製品デザイン、カメラマンも務める。
協会では「子どものための紫外線対策」の講師を行い啓蒙活動を行っている。

数年前までは、「紫外線対策」という言葉をTVやニュースなどのメディアで取り上げられるとは思わなかったほど、関心の薄いことでした。

日本は、太陽信仰の国、太陽を悪者にすることは基本的になく、「日焼けこそ健康のしるし」とされていました。そんな時代は終わり、新しい考え方が情報を通じて正しく認識され、「その先を見ることができる時代」に入ったのです――。

変わってきた「紫外線」への意識と、その背景

いまは「紫外線」が引き起こす害について、たくさんの情報網を通じて得られる時代になりました。

始まりは母子手帳でしょう。母子手帳から「日光浴」の記述が消え、「外気浴」になったのは紫外線の害が明らかになったからです。さらに、環境省の「紫外線環境保健マニュアル」の発刊、翌年の気象庁の「紫外線予報」の情報提供、国による対策が始まったのです。

守るべきは、小さな子供たち――。そこから始まった意識改革は、知識と共に広がりました。

紫外線_子ども写真①

日焼けによる害の種類は2つ

日焼けが引き起こす害のかたちには、「蓄積遅発型(生涯にわたって蓄積されるもの)」と、「急性発症型」があります。

まず「蓄積遅発型」について説明していきます。

「日焼けのしすぎは、いずれシミやしわの原因になる」という事実はもちろんですが、「蓄積による皮膚がんの可能性」は、皆さんも良くご存じでしょう。

まだ若い20代、30代の方でも、「しまった!」と思っている方は、多いのではないでしょうか?

特に、野外でのスポーツなどする方は、若いころからのUVケアをしておけばよかった…と思っている方が多いようです。

紫外線_子ども写真②

「光老化」という言葉があります。これは、紫外線を含む「光による老化」のことで、皮膚科医などの専門家がいま特に力を入れて広げようとしています。紫外線による皮膚の老化は90%以上だといわれているのです。

顔や手など特にいつも光を浴びているところはご自分の身体をご覧になっても老化が進んでいることが分かるでしょう。逆にお腹や背中はとてもきれいな肌をしているはずです。

 

次に「急性発症型」についてご説明します。これは、ご自身で気づくことであれば「サンバーン」や「疲れ」、そして気づきづらいのが「免疫力の低下」です。

免疫力とは文字通り、病気から免れる力のことです。病原菌などが体内に入っても、この免疫力が高ければ「発症」に至りません。また、発症した場合でも、免疫細胞が病原菌と闘い体を守ってくれます。免疫力を向上させることは、より元気な体を維持することにつながるのです。

免疫システムは15歳までにできあがります。20歳を超えると、免疫力はだんだんと落ちていきます。

そして、下記のような症状が現れやすくなります。

・ウィルス・感染症などにかかりやすくなる
・肌が荒れる
・アレルギー症状(花粉症・アトピーなど)が生じやすくなる
・下痢をしやすくなる
・疲れやすくなる

強い日焼けは免疫力を落とす

ここで、皮膚そのものについてご説明します。皮膚は人体の中で一番大きな臓器だということをご存知ですか?

成人の場合、表皮を広げるとなんと「畳2畳分」もの広さになります。

皮膚は、個人差や部位の差はあるものの、成人でも数ミリ程度です。この皮膚はさらに、一番外側の「表皮」の厚さがおよそ0.2ミリと、ごく薄いのですが、この薄い表皮が実は水分の保持や感染からのバリアの役割を果たす、とても大切なものなのです。

こんなに薄くて、しかも大切な身体の一番外のバリア機能である表皮が「水ぶくれを起こして、はがれるほどのひどい日焼け」をしてしまったとき、その力が落ちてしまうということは…容易に想像がつきますよね。

 

10数年前に『子供の予防接種の前には日焼けしないでくださいね、と行政が言うようになるよ』とある有名な皮膚科医にお話をいただいたことがありました。それは、この免疫力のことを示しています。

強い日焼けは、「人の重要な機能である免疫力を落としてしまう」ということを忘れないこと、後々のことなんて後で考えればいいから…と油断してはいけません。

そして、「光線過敏症」も引き起こす

また、近年多く聞くようになった「光線過敏症」の発症にも気をつけましょう。

光線過敏症は、「日光アレルギー」とも呼ばれ、日光によって引き起こされる免疫系の反応です。光線過敏反応には日光じんま疹、化学物質による光感作、多形日光疹などがあり、通常は日光にさらされた部分の皮膚にかゆみを伴う発疹が現れるのが特徴です。

このような反応の生じやすさは遺伝する場合があります。全身性エリテマトーデスや一部のポルフィリン症などの特定の病気が原因になって、日光に対するより重度の皮膚反応が生じることもあります。

参照:https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/17-皮膚の病気/日光と皮膚障害/光線過敏反応#v793887_ja

 

光線過敏症は急に発症し、日光(紫外線)に当たるとかゆみを伴う発疹が現れるとのことです。これは一度発症してしまうと治らないと聞いています。

原因はさまざまですが、過度な日焼けをしないことを心がけることは、こうした病気を防ぐことになるのです。

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