言語聴覚士とは?患者さんの“自分らしさ”を支援する仕事

言語聴覚士
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監修者

澤田久美子 先生

言語聴覚士

北里大学 医療衛生学部 リハビリテーション学科 言語聴覚療法学専攻

耳鼻咽喉科ののはなクリニック
横浜市立大学医学部付属市民総合医療センター 耳鼻咽喉科
東京慈恵会医科大学付属病院 耳鼻咽喉科
東京慈恵会医科大学付属第三病院 耳鼻咽喉科

言語聴覚士が行う仕事はどんな役割を果たすのか、よく知らない方は多いと思います。

実際に言語聴覚士として活躍する「東京慈恵会医科大学付属第三病院 耳鼻咽喉科」の澤田久美子先生が語ってくれています。

日本での言語聴覚士の歴史

日本において、1971年に言語聴覚療法に関する専門職の養成が始まり、1997年に言語聴覚士法が制定されました。

翌年の1998年には第一回目の言語聴覚士国家試験が行われた比較的新しいリハビリテーション専門職です。

国家資格になって約20年が経過していますが、「日本言語聴覚士協会」によると2018年現在で有資格者は約30,000人といわれています。

しかし、国家資格になってまだ年月が浅いため理学療法士や作業療法士といった他のリハビリテーション専門職に比べ少ないのが現状です。

2016年の日本言語聴覚士協会のデータによると、言語聴覚士のうち約7割が医療機関に属しており、2割が医療機関以外の福祉施設や保健所といった福祉や地域にいます。

言語聴覚士の役割

話す・聞く・表現する・食べるなど誰でもごく自然に行っていることが、病気や事故、加齢などで不自由になることがあります。

また、生まれつきの障害で困っている方もいらっしゃいます。こうした、ことばによるコミュニケーションや嚥下(飲み込み)に問題がある方の社会復帰を援助し、自分らしい生活ができるよう支援するのが言語聴覚士の役割です。

対象の患者さんは、小児から成人まで多領域にわたっています。成人では俳優さん、歌手の方、アナウンサーの方などが患者さんでいらしたこともあります。

主な障害として、小児では構音障害(発音の異常)や小児言語・認知(言語発達遅滞など)があります。

成人の場合、高齢化に伴い摂食・嚥下障害(飲み込みの異常)が最も多く、次に失語症(脳血管障害により聞く・読む・話す・書く・計算に障害をきたす)や、その他の高次脳機能障害(記憶障害など)といった成人言語・認知、さらに構音障害(発音の異常)や音声障害(声の異常)、聴覚障害などさまざまです。

しかし、同じ障害名(言語病理学的診断)がついたとしても、ひとりひとり症状が違えば置かれている環境も異なるため、リハビリに用いる手法は患者さんによって異なります。そのため、私たち言語聴覚士は患者さんひとりひとりに合わせて教材を手作りしています。

※言語病理学的診断=言語聴覚士が実施する診断的業務のこと

言語聴覚士をしていて良かったこと

「おかげさまで良くなりました」の一言を言っていただいた時が一番幸せを感じます。リハビリによりその方の持っている能力を最大限発揮できるようにお手伝いをするのが私たちの仕事だと思っています。

そのため、時には難しい課題にもチャレンジしていただくことがあります。それでも諦めずにリハビリを続けていただき小さくてもその方にとっての回復がみられ笑顔がみられた時、この瞬間に言語聴覚士で良かったと感じています。

 

言語聴覚士がどこにいるのか、どのようにすればリハビリを受けることができるのかわからない、とよく質問を受けます。

各県に言語聴覚士の県士会というのがありますので、ホームページを覗いてみてください。心配し不安に思っているのであれば、まずは相談してみてください。

https://www.jaslht.or.jp/link.html

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