サルコイドーシスにかかったら…治療をうける前に知っておきたい病気の知識

サルコイドーシス 治療
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【職務経歴】
平塚共済病院
小田原銀座クリニック
久野銀座クリニック

サルコイドーシスは、厚生労働省の定める指定難病です。病気が発見されてから100年以上が経っていますが、いまだその原因は解明されていません。

身体のさまざまな臓器に炎症を引き起こし、自然に治ることもある不思議な病気です。この記事では、すぐに治療が必要な症状や、治療法をお伝えします。

サルコイドーシスとは

1.どんな病気?

サルコイドーシスとは

全身のあちこちに、線維のかたまりができる

サルコイド―シスとは、ラテン語で 「肉のようなものができる病気」 という意味です。

肉芽腫と呼ばれる線維のかたまりが、全身の様々なところにできます。大きさは目に見えるものから顕微鏡でやっと見えるような極小のものまでさまざまです。

サルコイド―シスでできるかたまりのことを、『類上皮細胞肉芽腫』といいます。

悪性疾患でなく、他の人にも感染しない

サルコイド―シスは、がんとは異なり悪性疾患ではありません

また感染症ではないので、他の人に感染することもありません。地域や人種によっても、症状や重症度が違ってくることが特徴の病気でもあります。

2.症状について

はじめは自覚症状がない

サルコイド―シスにかかっても、はじめは自覚症状がないことがほとんどです。

類上皮細胞肉芽腫という肉のようなかたまりが、肺や目、皮膚や関節、リンパ節、心臓、腎臓、神経系などに様々な場所にできます。

多くの場合、健康診断で胸部X線検査を受け、肺のリンパ節の腫れからはじめて病気が発見されます。

目のかすみや発熱、関節痛など

しかし最近では、自覚症状からサルコイドーシス見つかることも増えてきています。

サルコイド―シスは、目の中に炎症が起きやすく、目がかすむなど、目の症状で病気がわかることがあります。

また、発疹や咳、発熱、全身の倦怠感、関節痛、不整脈など全身にみられる症状もあります。

サルコイド―シスの症状は、類上皮細胞肉芽腫ができる部位によって変わってきます。

3.危険性が高く治療が必要な症状とは

乾いた咳や呼吸困難…肺サルコイドーシス

サルコイド―シスの症状が肺にみられる状態を、肺サルコイド―シスといいます。

肺サルコイド―シスは進行しても自覚症状がほとんどありません。症状が進行すると、乾いた咳や息切れ、呼吸困難などがあらわれるようになります。

視力の低下や白内障などの合併症…眼サルコイド―シス

サルコイド―シスの症状が目にみられる状態を、眼サルコイド―シスといいます。

目がかすむ、視力の低下、視野を黒い点が飛んでいるように見える、白内障、緑内障、ドライアイなどの合併症があらわれます。霧がかかったような状態になり、ぼんやり見えたりします。

治療せずに放っておくと失明することもあります。早い段階で治療を始めることが大切です。

サルコイド―シスの検査

サルコイドーシス検査

サルコイド―シスと診断するためには、血液検査、胸部X線検査、気管支鏡検査、組織検査、蛍光眼底造影検査などを行います。

1.血液検査

採血をしてアンギオテンシン変換酵素の値を調べます。アンギオテンシン変換酵素は、病気の活動性の指標として重要です。サルコイドーシスにかかっていると、この値が上がります。また、カルシウム濃度も上昇しやすくなります。

2.胸部X線検査(レントゲン)

サルコイド―シスにかかっていると、肺門部(左右の肺の入口)付近のリンパ節の腫れが多くみられます。健康診断などでも実施することの多い検査です。

3.気管支鏡検査

肺に障害がないか調べる検査です。肺の中を薄い食塩水で洗い、その成分を調べます。また、気管の血管に特徴的な変化がないかも調べていきます。

4.組織検査

皮膚や肺などの組織を採取します。それを顕微鏡でみて、肉芽腫があるかどうかを調べる検査です。

5.蛍光眼底造影検査

目のなかに炎症などが起きていないか調べます。

腕の静脈から、色素の一種である「造影剤」を点滴や注射で投与し、眼底カメラで網膜の血管を連続撮影します。

この検査をおこなうと、眼底検査では見られない血液の流れや「つまり」などの病変を確認することができます。

サルコイド―シスは、さまざまな症状が起こります。そのため、症状が出ている部位にあわせた検査を行っていきます。

治療について

サルコイドーシス 治療

生活に影響を及ぼすような症状がなければ、経過観察を行います。症状がなくても、年に1~2回の定期検査を受けるようにしてください。

生活の質の著しい低下や重い症状を引き起こした場合は、次の治療を行っていきます。

1.ステロイド剤を使った治療

サルコイド―シスの治療には、ステロイド剤を使います。

ただし、ステロイド剤を使用していると、副作用があらわれることもあります。免疫が低下して感染症にかかりやすくなってしまったり、顔が丸く腫れぼったくなる「ムーンフェイス」、体重増加や胃腸障害、脂質異常や高血糖、骨粗鬆症などのリスクが高まります。

2.免疫抑制剤を使った治療

また、免疫抑制剤を使うこともあります。ステロイド剤と免疫抑制剤を併用して、少ないステロイド剤の量で治療をする試みも行われています。

3.散瞳薬(さんどうやく)を使った治療

眼の炎症による虹彩の癒着を防ぐため、「散瞳薬」を使うこともあります。散瞳薬は、簡単にいうと瞳孔をひらく薬です。

瞳孔が開いている状態だと、周りの光が眼の中にじかにはいってくるので、まぶしく見えたり、物が霞んで見えたりします。

散瞳薬を投薬されたあとは、車の運転や、細かい危険な作業、スポーツ等は避けるようにしてください。

まとめ

サルコイドーシスはかかっている本人も気づきにくい病気です

病気の発見には、健康診断で受けられる胸部X線検査や、眼科での診察を受けることが大切です。

健康診断はきちんと受け、病気の早期発見、早期治療につとめましょう。

また、サルコイドーシスは自然に治ることもありますが、日常生活が困難になってくると治療が必要です。

症状がないからといって油断せず、年に1~2回は健康診断などを受けてください。また、何か心配なことがあるときは、早めに医師と相談しましょう。

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