RSウイルスの症状は?1歳未満の乳児は重症化に注意。入院は必要?

RSウイルス症状
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【職務経歴】
平塚共済病院
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RSウイルスは、実はほとんどの人が一度は感染したことがある呼吸器の感染症です。大人の場合は症状が軽いことからあまり認知されていません。

しかし、1歳未満の乳児がかかると重症化しやすく最悪の場合、死に至ることもある恐ろしい病気です。

この記事では、知っておきたいRSウイルスの症状や子どもがかかってしまった場合の対処法について詳しくお伝えします。

 RSウイルスについて

まずは、RSウイルスの特徴や感染する原因について、解説します。

1.RSウイルスとは?

誰もが1度はかかったことがある

人々

RSウイルスとは、『Respiratory Syncytial virus』の略で世界中に存在し、喉や気管支に呼吸器感染症を引き起こすウイルスです。

一度感染した場合でも再発することが多く、誰もがRSウイルスに感染したことがあるといっても過言ではありません。RSウイルスはそれほど身近な感染症です。

1歳未満の乳児は注意が必要

赤ちゃん

RSウイルスにかかっても、風邪のように軽い症状のこともありますが、1歳未満の乳児は重症化しやすい傾向があります。

特に、免疫機能が少ない3ヶ月未満の時期は悪化しやすいため、感染しないように細心の注意を払う必要があります。

2.RSウイルスに感染する原因

感染力が強い

RSウイルスは、秋から春にかけて流行し、冬にピークを迎えることが多い感染症です。感染力がとても強く、潜伏期間や症状が治まった後も含めると、人にうつすのは1~3週間と他の感染症よりも期間が長く、集団感染につながりやすいといえます。

くしゃみや咳、直接ふれることで感染する

子供たち

RSウイルスウイルスは、2歳になるまでにほぼ100%の子供が感染すると言われています。実際の所は、風邪と症状が似ていることから、RSウイルスに感染したことに気づく方は少ないといいます。

感染経路としては他のウイルスと同様にくしゃみや咳などによる飛沫感染や、感染している人に直接触れることで感染する、接触感染があります。

RSウイルスに感染した時の症状

1.軽い~重い場合の症状

発熱

症状が軽い場合

一般的に、46日間の潜伏期間の後、咳や鼻水、38~40程度の発熱があります。

症状が重い場合

症状が重くなると、喘息のようなゼーゼー、ヒューヒューという呼吸が見られることがあります。また、呼吸が速くなって、呼吸困難や無呼吸になり、入院による治療が必要となることもあります。

重症化している目安は?

細気管支炎が重症化すると、呼吸困難になり、命に危険が及ぶこともあります。特に1歳未満の乳児(なかでも生後6ヵ月未満の乳児)や、基礎疾患のある乳児は重症化しやすいといえます。

以下の症状が見られたら、すみやかに病院を受診しましょう。

  • 唇が黒っぽい、または顔色がわるい
  • 1分間に60回以上の呼吸をする
  • むせて激しく吐いたり、食欲が全くなくなっている

一生の間に何回もかかることがある

RSウイルスは一度かかってもその後も感染することがあります。そのため、一生のうちに何度も感染する人もいますが、感染の回数が増えるうちに症状は軽くなっていきます。

2.風邪とはどう違う?

ウイルスのイメージ

重症化しやすい

RSウイルスと風邪は、どちらも咳や鼻水、発熱といった症状があり、一見区別しにくいことがあります。

しかしRSウイルスは、1歳未満の乳児が初めてかかった場合、または早産児や、肺や心臓に疾患があるお子さんや免疫不全のお子さんの場合は特に重症化しやすいといわれています。

症状が悪化すると、喘息のような呼吸になり『細気管支炎(さいきかんしえん)』や『肺炎』を引き起こすことがあります。

細気管支炎とは?

細気管支というのは、肺に空気が送られる通り道の一つです。

この部分が炎症を起こすことを細気管支炎といいます。症状としては、空気の通り道である細気管支に、空気が流れにくくなることで、喘息のようなゼーゼーとした呼吸やむせるような咳が挙げられます。

3.RSウイルスの合併症

RSウイルスが元となり起こる合併症として注意が必要なものは、『無呼吸』や『ADH分泌異常症候群』、『急性脳症』などがあります。また、『中耳炎』を発症することもあります。

RSウイルスの検査と治療

RSウイルスに感染しているかどうかを調べる検査方法と治療法、自宅で看病する際の注意点について、解説します。

1.RSウイルスの検査方法

30分ほどで判明する簡易検査

検査

RSウイルスの検査には、鼻水にウイルスが含まれているかどうかを調べる簡易検査を行います。30分ほどで結果が分かります。血液検査でもRSウイルスを調べることができますが、結果が分かるまでに数日かかるため、現在は簡易検査が主流となっています。

重症化を見るための細気管支炎の検査は、聴診および胸部X線(レントゲン)を用いて行います。

2.RSウイルスの治療法

有効な治療薬やワクチンは存在しない

RSウイルスには有効な治療薬やワクチンがありません。そのため、熱が高い時には解熱鎮痛剤を使用することや、咳が出る、痰がからむなどの症状がある時は、気管支を拡げ呼吸を楽にする気管支拡張薬や、痰を切る薬を使用した対処療法を行います。

合併症状が見られる場合は入院することも

入院

基本的な治療としては、自宅で安静にして過ごすことになります。

ただし、肺炎や脱水症状、高熱や呼吸困難などの合併症状が見られる場合は、入院して点滴や人工呼吸器を使用した治療を行うことになります。

3.自宅で看病する際の心得5つ

ポイント

1.安静にして、脱水症状にならないようにこまめに水分補給をする。
2.十分な睡眠と栄養をとる

食欲がない場合は摂取できる範囲で摂取します。

3.室内の温度は26~28℃、湿度は40%以上が望ましい。

低湿度ではのどや鼻、皮膚などの乾燥につながり、感染症を引き起こしやすくなります。特にRSウイルスは低温の方が活発に動くため、寒い冬においては特に温度管理をしておくのが安心です。

4.換気や掃除も定期的に行うようにします。
5.受動喫煙がない環境を作る

家族の中に喫煙者がいる場合、たばこの煙が呼吸器症状の悪化につながります。

RSウイルスは、大人が感染して乳幼児にうつしてしまうケースが多い病気です。ですから、赤ちゃんをRSウイルスから守るためには、家族全員の心がけが大切になります。

4.RSウイルスの感染を予防する3原則

三原則

RSウイルスは、大人が感染して乳幼児にうつしてしまうケースが多い病気です。ですから、赤ちゃんをRSウイルスから守るためには、家族全員の心がけが大切になります。

1.帰宅後のうがい・手洗いの徹底
2.咳が出ている時に小さい子供に接する場合は、マスクを着用する。
3.子供たちが普段よく触る場所やおもちゃは、こまめにアルコール消毒する。

 

まとめ

秋から冬にかけては、インフルエンザと同様に、RSウイルス感染症にも注意が必要です。

家族全員が予防に努め、重症化しやすい乳幼児への感染を防ぎましょう。万が一かかってしまった場合は、早めに医療機関を受診すると同時に、症状の変化を見逃さないようにしましょう。

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