排便時の違和感…直腸脱はどんな病気?症状や手術などの治療法について

直腸脱
岡村長門先生

監修者

岡村クリニック

院長:岡村長門 先生

【職務経歴】
戸田中央総合病院
埼玉医科大学
公立昭和病院
岡村医院
岡村クリニック

直腸脱は、子どもから高齢者まで、さまざまな年代の人に発症する病気です。

この記事では、直腸脱の症状や、手術などの治療法について解説します。

直腸脱について

1.直腸脱とは?

肛門から直腸の粘膜や、壁が飛び出す病気

『直腸脱』とは、肛門から直腸の粘膜や、壁の全層が外に飛び出してしまう病気です。

肛門から、指くらいの太さの赤黒い粘膜が見えることがあります。また、直腸の壁が真逆に反転し、10~20cmほど肛門から脱出することもあります。

直腸脱

どれくらい直腸が飛び出しているかで2つに分けられる

直腸脱は、どのくらい直腸が飛び出しているかによって、2つに分けられます。

直腸壁が完全に飛び出しているものを『完全直腸脱』といいます。粘膜の一部が飛び出しているものは『不完全直腸脱(直腸粘膜脱)』です。

2.直腸脱にかかる原因

直腸脱になる原因の多くは、排便時や、便秘の時に力んでしまうことです。

乳児でもお尻に力をいれたことで、一時的に直腸脱になることがあります。

また、骨盤や、直腸の固定に異常があることも原因になります。特に、骨盤の底にある『骨盤底』に異常がみられると、直腸脱になりやすいです。

3. 直腸脱は女性の高齢者に多い!

直腸脱は、子どもから成人まであらゆる年代にみられる病気です。

特に、女性の高齢者に多いです。

4.直腸脱の症状について

直腸脱

排便時に違和感をおぼえる

直腸脱の主な症状は、排便時の直腸粘膜の脱出です。それにより、排便時に違和感をおぼえます。

進行すると、歩くだけで脱出したり、便漏れが起こったりする

進行すると、歩くだけでも直腸の脱出がみられます。加えて、肛門を閉じたり開いたりする『肛門括約筋』にも障害が出て、便漏れが起こります。

さらに悪化すると、便秘、排便時の出血などがあらわれる

さらに悪化すると、便秘や下痢、またこれらをくり返す『排便障害』や『排便時の出血』などの症状があらわれます。

4.直腸脱と痔とのちがい

直腸脱と痔は、自己判断で間違えてしまうことの多い病気です。

両者とも、肛門から「何か」が飛び出すという点は同じです。その「何か」が、直腸脱の場合は『直腸』、痔の場合は、直腸にできた『できもの』です。

自分で判断せず、気になる症状があれば医師に相談しましょう。

直腸脱の検査と治療について

直腸脱

1.直腸脱の検査法

直腸脱を実際に見て診断する

直腸脱の診断を行なうには、脱出している直腸を実際に見ることが1番です。

脱出していない場合には、お腹に圧力をかけて直腸を脱出させ、確認することもあります。

骨盤底や、直腸の固定の異常について調べる

また、直腸脱の原因となる『骨盤底』や、直腸の固定に異常があるかどうか、についても検査します。

直腸がんの検査を行なうことも多い

さらに、直腸がんを併発している可能性もゼロではありません。そのため、直腸がんについても検査することが多いです。

2.子どもの直腸脱の治療

直腸脱

子どもの場合、緩やかに作用し便通を良くする『緩下剤(かんげざい)』を飲んで、排便時にお腹に圧力がかからないよう指導し、少しずつ治していきます。手術が行なわれることはほとんどありません。

3.成人の直腸脱の治療

成人の場合、直腸を固定する手術をおこなう

直腸脱

成人している場合は、外科的治療が良いといわれています。

直腸を固定する手術を行います。およそ9割の人は、この手術で効果がみられます。入院期間は、1~2週間程です。

高齢者にとっても、比較的負担は少ない

高齢者にとっても比較的負担の少ない手術です。

しかし、全身麻酔に耐えられない可能性がある場合は、局部麻酔で手術することもあります。

改善がみられなければ、ほかの手術法も検討

直腸を固定する手術で改善がみられなければ、直腸を切断する手術や、直腸を骨盤内に固定する手術も検討されます。

高齢者は、手術にともなう危険性が高いこともあります。それぞれの生活の質に応じた手術を選択することが大切です。

直腸脱の再発について

直腸脱

1.直腸脱の手術後、再発する可能性がある

直腸脱の手術をおこなった場合、再発する可能性があります。再発の割合は、手術法や症状によっても異なります。

高齢者のかたで、もともと肛門のしまりが悪く、直腸がしっかりと固定されていない場合は、通常よりも再発する確率は高くなります。

2.直腸脱の再発を予防するために

直腸脱の再発を防ぐために、排便時はなるべくお腹に圧力をかけないようにしましょう。

また、便秘気味の人は、先に解説した『緩下剤』や『便秘薬』を医師と相談しながら服用するのも、ひとつの方法です。

まとめ

直腸脱は、幅広い年代の人にかかる可能性がある

直腸脱は、子どもから大人、高齢者まで、幅広い年代の人に発症する可能性のある病気です。

特に高齢者は、一度発症すると再発しやすいです。普段から、排便時に力を入れすぎないように心がけましょう。必要に応じて、緩下剤や便秘薬を服用するのも手です。

排便時に違和感を覚えたら、肛門外科などの医療機関へ

排便時の違和感など、直腸脱が疑われる症状がみられたら、すぐに肛門外科など、医療機関を受診しましょう。自己判断で痔だと決めつけてしまわないよう、気をつけてください。

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