
管理栄養士(栄養学)
1999年 東京家政学院短期大学 生活科学科 食物栄養学科 卒業 準学士
1999年 調剤薬局にて栄養カウンセリング
2001年 管理栄養士 取得
2005年 健康食品・化粧品の会社にて学術担当
2012年 株式会社 Luce 代表取締役
山野美容芸術短期大学や服部栄養専門学校にて栄養学の講師を勤める。また、小田原銀座クリニックの栄養顧問など、栄養学・美容学の分野で活動。
その他、テレビや雑誌などを通して日常生活に密着した健康知識・栄養情報を発信中。
こんにちは、管理栄養士の望月理恵子です。
ここ数年の夏は、猛暑と言われることが多く、ちょっと動いただけで大汗をかいたり、疲れたりしてしまう天候が続いています。
本格的に暑くなる、これからの時期に注意したいのが「熱中症」。熱中症予防には、暑さに備える体作りが大切です。
今回は、熱中症予防におすすめのお手軽レシピをご紹介します。
⇒前回のレシピはこちら
【5分レシピ】梅干しで食中毒を予防!ひんやりサラサラ「梅醤番茶漬け」<管理栄養士連載Vol.7>
熱中症になりやすい環境とは
高温多湿で風があまりないといった環境では、体に熱がこもり、汗もかきにくく、熱中症が起こりやすくなります。
熱中症になると、ぼーっとしたり、頭痛やめまい、吐き気がしたり、倒れて意識を失うことも。
特に、高齢者や乳幼児は体温調節能力が低いため、熱中症リスクが高まります。
また、疲れが溜まっている、二日酔いで脱水状態、風邪気味、寝不足・・・といった方も、体内代謝がうまくいかず、より熱中症になりやすいので、十分に体を休め、体調を万全にしておくことも大切です。
熱中症を予防する栄養素
環境を整えることはもちろん、毎日の食事でも熱中症予防はできます。
特に、汗により体から流れ出てしまった水分やミネラル、そして疲労回復にアプローチする栄養素をとることで、熱中症を予防することが期待できます。
熱中症予防に良いとされる主な栄養素
カリウム
カリウムは細胞内に多く存在し、細胞の浸透圧の維持やpHの調整など、体にとって大切な役割を果たしています。
夏の暑い時期に大量の汗をかくと、体内のカリウムが失われます。細胞内のカリウムが不足すると、脱力感や筋力低下、食欲不振、不整脈につながります。
<カリウムを多く含む食材>バナナ、すいか、メロン、キウイなど
アントシアニン
ポリフェノールの一種であるアントシアニンには強い抗酸化作用があります。
紫外線などで発生した活性酸素を除去し、疲労回復にアプローチします。
<アントシアニンを多く含む食材>いちご、ベリー類、なす、赤じそ、黒ごまなど
マグネシウム
マグネシウムは体内で行われる多くの代謝に関わるミネラルです。
不足すると、脱力感、手足のしびれや震え、筋力低下、不整脈などが起こります。
<マグネシウムを多く含む食材>バナナ、納豆、ごま、わかめ、そばなど
ビタミンB1
糖質をエネルギーに変えるために必要な栄養素です。
不足するとエネルギー産生がうまくいかず、疲労感を感じやすくなります。
<ビタミンB1を多く含む食材>豚肉、大豆、うなぎ、ナッツ類など
もちろん、こまめに水分をとることも大切ですが、ぜひ栄養素も意識して取り入れてください。
ドリンクで熱中症予防!夏におすすめバナナとベリーの10秒レシピ
今回は誰でも簡単に作れて、熱中症予防にぴったりな「10秒で出来るフルーツシェイク」レシピをご紹介します。
■ひんやり「バナナベリーシェイク」
(エネルギー…181kcal/カリウム…594mg/マグネシウム…49mg/ビタミンC…28mg/カルシウム125mg)
調理時間(10秒)
材料/1人分
- バナナ・・・1本
- 冷凍ミックスベリー・・・1/2カップ(約60g)
- 牛乳・・・1/2カップ(100cc)
作り方
ミキサーやブレンダーに材料をすべて入れ、なめらかになるまで攪拌します。
グラスに注いで完成です。
バナナもあらかじめ冷凍しておけば、フローズンデザートとして楽しめます。水分量を変えて、お好きな濃度にしても美味しいですよ。
スーパーなどでお手軽に購入できる冷凍マンゴーや冷凍ブルーベリーだけでも美味しく作れます。他には、あらかじめ冷凍しておいたお好きなフルーツでもOK!
ただし朝や日中に飲むのならば、紫外線を吸収しやすいソラレンというシミの原因になる成分が含まれた食材を避けるのがベストです。
<ソラレンを多く含む食材 >きゅうり、セロリ、レモン、オレンジ、パクチー など
まとめ
熱中症予防には、こまめに水分をとり、日差しが強い日中の外出は極力避けるようにしましょう。
また、家の中にいても熱中症は起こります。そのため、空調を使って風通しのよい部屋にするのも大切です。
食事と生活環境を整え、元気に夏をお過ごしください。
⇒前回のレシピも見る
【5分レシピ】梅干しで食中毒を予防!ひんやりサラサラ「梅醤番茶漬け」<管理栄養士連載Vol.7>
著者:望月理恵子
管理栄養士:山野美容芸術短期大学講師、服部栄養専門学校特別講師、日本臨床栄養協会評議員、小田原銀座クリニック美容皮膚科 栄養顧問、健康検定協会 理事長など栄養学、美容学の分野で活動をおこなっている。
【HP】健康検定協会 http://www.kenken-kyoukai.jp
【Twitter】https://twitter.com/luce7590
レシピ協力:お菓子教室 Sweets Clover平野 寿子
この記事は役にたちましたか?
- すごく
- いいね
- ふつう
- あまり
- ぜんぜん