鼻ほじりが肺炎の原因に!?お行儀の悪さだけではない隠れたリスク

肺炎_原因
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子どもが鼻をほじることはよくあることです。しかし、その行為自体は不衛生であり、人前で行うことはお行儀の良いものではありません。

お子さんが鼻をほじっているのを見かけたら、注意をする親御さんがほとんどだと思います。しかし、それをやめさせる根拠とも言える研究結果が発表されました。

英国の科学者チームは、鼻と手を媒介することで、肺炎球菌の感染を確認したそうです。この記事で詳しく説明していきます。

日常的な動作で「肺炎球菌」に感染

欧州呼吸器学会(European Respiratory Journal)に掲載された研究方法は、18~45歳の健康な男女40人の手に肺炎球菌をつけ、4パターンの日常的にあり得る動作をしてもらうと言うものでした。その結果、どの動作でも人の手と鼻から、肺炎球菌は感染することが確認されました。

今回の被験者は大人が対象だったとは言え、肺炎球菌で命を落とす5歳未満の乳幼児は世界で推定130万人にも上ります。このことからも、研究結果を幼い子を持つ親御さんに生かしてほしいと研究員は訴えているそうです。

【参考URL】http://www.qlifepro.com/news/20181025/stop-picking-your-nose.html

この研究の対象になった肺炎球菌から子どもを守るために、日常で気をつけるべきことや医療でできる予防法について、「医療法人博信会 医学博士 岡村信良先生」に解説していただきました。

肺炎球菌は世界中で年間130万人の子どもの死亡原因

肺炎球菌に感染すると肺炎で命を落とす可能性がある、ということなのでしょうか? そのことについて岡村先生は、「肺炎球菌は肺炎の原因だけではなく、ほかの感染症(細菌性髄膜炎、菌血症、重症肺炎など)の原因にもなります。これらの病気は、大人だけではなく子どもの死亡リスクも高めると考えられます。

また、先天性の心臓の病気やアレルギー体質、免疫が弱い、糖尿病などの持病がある場合、肺炎や感染症にかかると重篤化しやすくなります。小さなこどもの肺炎球菌への感染は、さまざまな病気や死亡リスクを上げる原因となるのです」

肺炎球菌は肺炎だけではなく、他の感染症の原因にもなるのです。

肺炎球菌から子どもを守るために日常でするべきこと

肺炎球菌から子どもを守るためには、子どもが手にするものや手指を清潔に保つことが大切であると研究員は言っています。具体的にどのようにしたら良いのかについて、岡村先生はこう解説しています。

「この細菌は、人間のとても身近にいる菌です。保菌者のくしゃみで口から飛び出て、人から人へ感染します。とても基本的なことですが、うがい、手洗い、マスクの着用などの予防法は効果があります。

帰宅後には、うがいや手洗いを必ず行うことが大切です。小さなお子さんは、自分では上手く洗えないので、保護者の方が仕上げ洗いをしてあげましょう」

鼻をほじった後に手洗いをすることで、細菌の感染が防げますね。子どもに「鼻をほじらないように!」と言ってもほぼ無理でしょう。

それならば、子どもは鼻をほじるものだと考え、鼻をほじったら手指を清潔にする、鼻をほじった指でものを触らない、幼稚園や学校といった人が大勢いるところで鼻をほじらない(お行儀面だけではなく、感染拡大を防ぐためにも)と言うことを徹底して教えてあげると良いのかもしれません。

肺炎球菌の予防にはワクチンの接種

肺炎球菌の予防のため、医療でできることについて、岡村先生はこう話します。「一番の予防法は、ワクチンの接種です。ワクチンは、病気の原因となるウィルスや細菌の毒性を弱め、無毒化して接種することで抵抗力をつけられるようにしたものです。

ワクチンを接種しておけば、そのワクチンの病気にかからないようになり、かかっても軽く済みます。小児用肺炎球菌ワクチンは生後2カ月から接種できます。ワクチンで防げる病気は防いで、病気になるリスクを小さいうちから下げましょう」

肺炎球菌に感染すると、特に小さな子どもは肺炎以外にもさまざまな病気にかかる可能性があります。

冒頭で紹介した科学者チームの間では、鼻をほじる行為で細菌による免疫力がつくとも考えられているようですが、お行儀の悪さや肺炎になるリスクを考えると、やはり避けるべき行為であるといえるでしょう。

肺炎球菌から子どもを守るために、親御さんが衛生面でしっかりフォローしてあげることが大切になってきます。

 

取材協力:医療法人 小田原博信会 理事長 久野銀座クリニック院長・岡村信良先生

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