月経前症候群(PMS)の治療と改善法。甘いものがイライラを助長!?

PMS 治療
林高太郎

監修者

医療法人社団さくらライフ

林高太郎 先生

埼玉医科大学 卒業
医師国家試験予備校講師、麻酔科フリーランスなどを経て、
現在は総合診療をおこなっている。

PMS(月経前症候群)による、生理前のつらい症状に悩む女性は多いです。

この記事では、病院でのPMS治療や、自分で症状を緩和するための方法について解説します。

そもそも、月経前症候群(PMS)はなぜ起こる?

PMS はてな

 1. PMSの原因

月経前症候群(PMS)が起こる大きな原因は、排卵にともなう女性ホルモンの変動です。

2.排卵にかかわる2つの女性ホルモン

排卵にかかわる女性ホルモンは2種類あります。

ひとつは、女性らしさや若さを保つホルモン『エストロゲン』です。もうひとつは、妊娠のためのホルモン『プロゲステロン』です。

3.プロゲステロンの分泌が、PMSを引き起こす

排卵を過ぎると、それまでほとんど分泌されていなかった『プロゲステロン』が急速かつ、大量に分泌されます。

これに女性の心身が反応し、さまざまな症状を引き起こすことで、PMSが起こります。

病院で受ける月経前症候群(PMS)の治療

1.低用量ピルを用いた、PMSの治療

薬物治療

プロゲステロンの分泌を止めることが目標

PMS治療では、プロゲステロンの分泌を止めることが目標になります。

排卵を止めることで、プロゲステロンの分泌も止まります。そのため、PMS治療には、避妊目的に用いられる『低用量ピル(経口避妊薬)』を使います。

低用量ピルには、排卵を止める作用があります。服用することで、PMSの症状の改善も期待できます。

低用量ピルは、避妊以外で処方されることが増えている

低用量ピルは避妊以外の目的で処方されることも増えています。

PMSの他、『子宮内膜症』や『月経痛』、『月経不順』、『月経過多』などの治療にも使われます。

低用量ピルの処方は、基本的に保険適用外です。しかし、PMSだと診断されれば、保険が適用される種類のピルもあります。

2.排卵を止めて大丈夫?ピルの副作用は?

ピル 副作用

今すぐ妊娠を望まないのであれば、問題ない

低用量ピルによるPMS治療で、「排卵を止める」ことに対して不安に思う人もいらっしゃるかもしれません。

しかし、今すぐの妊娠を望まない場合、排卵を止めることやプロゲステロンが分泌されないことは全く問題ありません。

妊娠を希望するようになったら、低用量ピルの服用を中止すれば、およそ1ヶ月で通常の月経周期に戻ります。

副作用は吐き気や倦怠感、不正出血など

低用量ピルの副作用としては、『吐き気』や『倦怠感』、『不正出血』、『頭痛』、『乳房の張り』などがあげられます。

3.低用量ピル以外のPMSの治療法

漢方薬

低用量ピル以外のPMSの治療法としては、『漢方薬』があります。

漢方薬の場合は、排卵を止めるわけではないので、根本的な治療にはなりません。あくまで、症状の緩和が目的です。

そのほか、安定剤や鎮痛剤など

そのほか、イライラする、不安定になるなど精神的な症状が強い場合は、軽い『安定剤』などの薬を処方されることもあります。

また、頭痛や腹痛には『鎮痛薬』、むくみや乳房痛には『利尿薬』を使って治療することもあります。

自分でできる!PMSを改善する生活習慣

1.ストレスや食生活が、PMSを悪化させる

PMSは、ストレスの強い人や冷え症の人、生活習慣に問題がある人は症状が悪化しやすい傾向があります。

そのため、症状の緩和には、自分でこれらに気をつけることも大切です。

2.甘いものをたくさん食べると、余計イライラする!?

甘いもの たくさん

PMSの症状として、食べ物の好みが変わる女性は多いです。

「生理前に○○が食べたくなる」という人もいるのではないでしょうか。しかし、「甘いものが食べたくなる」という人は、要注意です。

甘いものを一度にたくさん食べると、血液中の血糖値が急激に変化します。

この、血糖値の急激な変化によって、イライラや精神的な不安定な症状をさらに悪化させることがあります。生理前は、甘いものの食べ過ぎに気をつけましょう。

3.ビタミンやミネラルの多い食品をとる

PMSの症状を緩和させるためには、『ビタミン(特にビタミンB)』や『ミネラル』を多く含む食品をとることがおすすめです。

ビタミンやミネラルには、血糖値の変動をゆるやかにする作用があり、PMSの症状を軽くするのに役立ちます。

4.そのほか、避けるべき食品とおすすめの食品

イソフラボンを多く含む、大豆製品をとる

大豆製品

そのほか、『イソフラボン』を多く含む大豆製品を積極的にとることもおすすめです。

イソフラボンには、女性ホルモンに似た作用が期待できます。

カフェイン、アルコール、塩分は控える

カフェインやアルコール、塩分の摂取は控えましょう。

カフェインは、精神的な不調を促進する可能性があります。

アルコールの摂取は、とくに生理前は避けることをおすすめします。生理前に多く分泌される『エストロゲン』には、肝臓のアルコール代謝を低下させる機能があるからです。

また、PMSの症状として、むくみが生じることもあります。少しでもむくみを軽減するため、塩分の摂取は控えましょう。

簡単な方法ですが、これだけでも効果が見込まれます。PMSに悩んでいたら、ぜひ試してみてください。

5.リラックスをして、代謝を上げる!

入浴

また、生理前は心身ともにリラックスできるように心がけましょう。アロマテラピーやヨガなどを取り入れてみても良いかもしれません。

代謝をアップするためには、入浴することが大切です。夏はお湯をぬるめにして15分ほどつかるなど、季節に応じて工夫しましょう。

さいごに

月経前症候群(PMS)は、決して悪い病気ではありません。排卵が起こり、プロゲステロンが分泌されること自体は、正常な身体の営みです。

しかし、あまりに症状が重い場合や、悪化している場合は、心身の不調が原因である可能性も高いです。早めに婦人科を受診することをおすすめします。

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