筋ジストロフィーの発見のポイントは?知っておきたい初期症状

筋ジストロフィー症_初期症状
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筋ジストロフィーの青年が主人公の映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」が公開されます。青年が患ったのは幼少期から発症するケースが多いとされる「デュシェンヌ型筋ジストロフィー」でした。

国の難病に指定されている筋ジストロフィーは、筋肉細胞が次第に崩れていく筋疾患のことです。発症する原因として遺伝や突然変異、染色体異常などが挙げられます。

記事内では、金町脳神経内科の内野勝行先生に筋ジストロフィーの中でも「デュシェンヌ型」について詳しくお聞きしています。初期症状や受診のポイント、治療薬について解説していただきました。

【関連記事】『どんな病気?進行性筋ジストロフィーの症状や治療法。遺伝する?』

デュシェンヌ型筋ジストロフィ-の特徴

映画の主人公が患っていた「デュシェンヌ型筋ジストロフィ-」の特徴について、内野先生が解説してくれました。

「筋ジストロフィーは遺伝性疾患です。そのなかでもデュシェンヌ型は、保因者である母親から男の子に遺伝することが特徴です。

また、同じ母親から生まれた女の子は、保因者となります。母親が保因者ではなくても、子どもの遺伝子の突然変異により発症することもあります。全体の約1/3は、突然変異だといわれています」

保因者:発症していても症状に現れていないこと。

デュシェンヌ型の発症年齢や症状については、「デュシェンヌ型は小児期に発症し、筋力の低下によって歩行や身体を動かすことが難しくなっていきます。現在、根本治療はなく、進行すると呼吸や嚥下機能、血液循環などさまざまな機能障害が出ることもあります」

多くは3歳前後に歩行異常が…

デュシェンヌ型筋ジストロフィ-は小さな頃から症状が現れるようです。

初期症状としては何歳くらいにどのような症状が現れるのでしょうか?

「家族歴がない限り、多くは3歳前後に『床から立ち上がる際に、手を膝に押し当てないと立ち上がれない』『転びやすい』『つま先立ち歩行』『手すりを使用しないと階段を上り下りできない』などの歩行に関する異常が見られ、母親をはじめとする家族が異常に気づきます」(内野先生)

診断と治療法について

もしも、自分の子どもが筋ジストロフィーの症状に該当するのでは…と気になった場合、どこで診断してもらえるのでしょうか。

また、筋ジストロフィーを根本的に治す術は残念ながら見つかっていませんが、現在、国内の製薬メーカーが治療薬を開発しているそうです。

診断と治療法について、内野先生のコメントを紹介します。

神経内科で診断

「(筋ジストロフィーかどうかについては)血液検査でCK値という値が高くでることで、神経内科で診断されます。また神経筋疾患専門医による精密検査で診断されることもあります」(内野先生)

3歳前後になると、しっかりと歩行ができるものです。しかし、この時期に「子ども(男の子)の歩き方がなんだかがおかしい…」と感じるようでしたら受診をおすすめします。

国内の製薬メーカーが治療薬を開発中

国内の製薬メーカーが、デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療薬(NS0-65/NCNP-01)の開発研究を米国で進めているようです。

「デュシェンヌ型は、たんぱく質を作るために遺伝子を複製すると、やはり変異したたんぱく質が合成されていました。

今回新しく開発されている薬は、変異部分のみを複製されないようにして、より正常に近いたんぱく質を合成することが可能なようです。

少しでも正常に近いたんぱく質を合成することができるようになれば、症状の改善が見込めるようになるでしょう」(内野先生)

 

デュシェンヌ型筋ジストロフィーに苦しむ患者さんのためにも、一日でも早い治療薬の完成が望まれます。

年末年始は映画を楽しむとともに、この病と患者さんの悩みへの理解を深める良い機会にしてみてはいかがでしょうか。

 

取材協力:金町脳神経内科 内野勝行先生

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