おたふく風邪はムンプス難聴などの合併症に注意!予防接種で感染防止

おたふく風邪_難聴
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おたふく風邪の本当の怖さを知っていますか? おたふく風邪は、重症化すると「無菌性髄膜炎」や「卵巣炎」、「精巣炎」といった合併症を引き起こしますが、その中で最も注意すべき合併症とされるのが「ムンプス難聴」です。

ムンプス難聴は、今年のNHK連続テレビ小説「半分、青い。」で、ヒロインが幼い頃のおたふく風邪が原因で左耳の聴力を失うという設定でも話題になりました。

そんなムンプス難聴について、医療法人 小田原博信会の理事長であり、久野銀座クリニックの院長・岡村信良先生にお話を伺いました。

ムンプス難聴を発症する人の割合は?

実際、ムンプス難聴を発症する人はどのくらいいるのでしょうか。

「2015-2016年にかけて発症したムンプス難聴の大規模全国調査によると、2年間で300人近くの人に確認されています。

しかし、ムンプス難聴になれば、治療しても改善は難しく、補聴器の着用や人工内耳手術が必要になることがあります」(岡村先生)

【参考資料】https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000187162.pdf(日本耳鼻咽喉科学会)

また、発症することが多い年代については、「学童期、特に低学年に最も多く発症が確認されています」と答えてくれました。

片耳しか聞こえない世界

ドラマのヒロインは、片耳の聴力を失う一側性(いっそくせい)難聴でしたが、ムンプス難聴の特徴としては、片耳だけが聞こえなくなるものなのでしょうか?

また、その際の聴力について岡村先生は「多くは片耳に発症し、高度難聴か全く聞こえないことが特徴です」と答えてくれています。

また、片耳だけ聞こえないということでどんな困難が考えられるかについては「『音がどの方向から聞こえてくるのか認識しづらい』『騒音があると、声をかけられても気がつかない』『多くの人が話す会議や集まりでは、聞き取りが難しい』といった困難が考えられます」

特に、学童期の子どもがムンプス難聴になると、『学校の座席の場所によっては先生の話が聞き取りにくい』『お友達に声をかけられても気づかずトラブルになりやすい』『道路での車の音に気づかず事故につながる』などの日常的な困難や危険が考えられます。

その場合の対処法にも親御さんは工夫が必要となります。

乳幼児は注意!早期発見のために

乳幼児がムンプス難聴になると、言葉で伝えられないために発見が遅れることがあるようです。

もし、乳幼児がおたふく風邪にかかったら、ムンプス難聴にならないために、また発見を早めるために、親はどのような点に気を付けるべきなのでしょうか?

「おたふく風邪の症状を親御さんが知っておくことも大切です。おたふく風邪の主な症状は発熱・耳下腺や顎下腺の腫れ・飲み込み時の痛みなどです。

このような症状があれば早急に小児科や耳鼻いんこう科を受診し、診断を仰ぐことで合併症の早期発見につながります」(岡村先生)

ムンプス難聴はおたふく風邪の予防接種で防ぐ!

ムンプス難聴の予防法はおたふく風邪の予防接種を受けることですが、このことについて岡村先生にアドバイスをいただきました。

「おたふく風邪の予防接種は任意接種です。しかし、未接種でおたふく風邪にかかりムンプス難聴を発症すれば、治療費が予防接種代を遙かに超えることでしょう。

さらに身体や日常生活での負担は計り知れません。行政による予防接種代一部助成制度もあるので、ぜひ活用してください。

また、おたふくかぜの好発年齢は3歳以降であるため、1回目の予防接種は3歳までが望ましいと考えられます。接種回数は予防効果を考えて2回が推奨されています」

おたふく風邪の予防接種は接種率が低いのが現状です。それは、任意接種のためもあるのかもしれませんが、難聴を含む合併症に対する認識の低さが原因ではないかと考えられます。

合併症で後々まで苦しまないためにも、親御さんはおたふく風邪について正しい知識を身につけ、なるべく子どもが3歳になるまでに予防接種を受けさせることが大切です。

 

取材協力:医療法人 小田原博信会 理事長 久野銀座クリニック院長・岡村信良先生

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