妊娠中のカラダの変化と対策~婦人科スポーツドクター高尾美穂が答える!【連載】第1回

高尾先生_連載コラムVol.1_妊娠中のカラダの変化と対策
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高尾美穂先生

取材協力

高尾美穂 先生

医療法人社団プラタナス
女性のための統合ヘルスクリニック イーク表参道 婦人科
【医院公式サイト】https://www.ihc.or.jp/

東京慈恵会医科大学大学院修了
東京慈恵医大病院 勤務
イーク表参道 副院長

日本産科婦人科学会専門医
日本医師会認定産業医
日本医師会認定健康スポーツ医
日本抗加齢医学会専門医

【高尾先生公式サイト】http://www.mihotakao.jp/

ママ向けサイト「健康ぴた」では、産婦人科医の高尾美穂先生による連載がスタート。

『婦人科スポーツドクター高尾美穂が答える!』と題してコラムをお送りいたします。

高尾先生は産婦人科の医師であるだけでなく、スポーツドクターならびヨガの指導者としても活躍されています。

いつも明るく前向きな高尾先生が、女性の悩みに優しく寄り添います。

第1回目は『妊娠中のカラダの変化と対策』をテーマにお届けします。すでにお子さんがいるママが気になる“2人目以降の妊娠”の話や、マタニティヨガについても語ってくれました。

目次

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1人目の妊娠と2人目の妊娠の違いは?

初産婦さんに比べて、妊娠を経験している経産婦さんは妊娠中のカラダの変化で違いを感じるのでしょうか?

「妊娠は個々で違います。同じ妊娠はありません。医学的な違いよりも、環境的な違いの方が大きいですね」

「悪阻(つわり)は、1人目が出たからといって2人目も出るとは限りません。全くない人もいれば、そもそも気づかない人もたくさんいます。

胎動は、2人目の妊娠ではそれが胎動だと分かっているから気づくのも早いのだと思います」

産婦人科医としてこれまで数多くの妊婦さんと接してきた高尾先生は、このように話します。

お産にとって大切なことは『体重管理』

初産、経産に限らず、妊婦さんが心がけておくべき大切なことがあります。それは体重のコントロールです。

なぜ、体重をコントロールする必要があるのでしょうか?

「体重が増えることは、『むくみ』につながります。それによって、血圧が上がることは胎盤の機能低下につながりますね。

その結果、赤ちゃんへの栄養の運搬機能が落ちるので赤ちゃんが育たないということが起こります。

また、胎盤は羊水を産生する役割も持つため、羊水の量が減ってお産のときに赤ちゃんは苦しいし、胎児仮死になるリスクが上がります。

一番嫌なのは、慢性的に血圧の高い状態が続くケースがおこりやすい『胎盤早期剥離』といって、胎盤が早めに剥がれてしまう状況。

こういう悪循環に陥らないために、私たち医師が意識してお産にとって何かいいことができるとしたら、体重管理です」

妊娠中は「塩分の多い食事に気をつけること」

では、体重をコントロールするために必要なことは何なのでしょうか?

「“体重を増やさないでね”って医者や助産婦さんにいわれるのだけど、そのために何をすればいいのか教わっていないケースがほとんど。

妊娠中の体重の増加の多くは塩分によるものなので、塩分の多い食事には気をつけるようにしましょう」

高尾先生が考える妊娠中の運動とは?

ここで、スポーツドクターでもある高尾先生が妊娠中の運動のリスクについてお話をしてくれました。

「妊娠中の運動のリスクに『熱を生む』ということが挙げられます。妊婦さんは、妊娠していない人よりも体温が高いものです。

でも、お腹の赤ちゃんにとって熱は大敵。お母さんが38.5度の熱が続いたら、帝王切開で赤ちゃんを出してしまわないといけないくらい危険なことなのです。

例えばマタニティビクスとなると、運動指導の制限やクールダウンの時間が妊娠していないときよりもさらに必要になってきます。

マタニティスイムは、水の中にいる分だけ熱を冷やす効果があるので安全性が高いといえますが、それでも運動指導の制限は多くあります」

高尾先生

3つの時期で異なる「マタニティヨガ」

高尾先生は妊娠中の運動について、きっぱりとこう話してくれました。

「妊娠中の運動は、気分転換やリラックス効果を期待するものです」

ご自身で指導されている「マタニティヨガ」も、妊婦さんたちのメンタル面に好影響をもたらしています。

「私が教えているマタニティヨガは、妊娠中の運動制限に引っかからないという点で、誰がどう教えてもリスクにはなりません。

世の中のマタニティヨガは、初期の人と後期の人が一緒に参加するクラスがほとんど。でも、初期の方と後期の方に求められることは異なります。

例えば、妊娠初期では不調の緩和が求められます。

中期は調子が良いときなので、このときは動いた方が幸せに過ごせる期間。腰回りや背中といった、大きな筋肉をしっかりと使うことが大切です。

後期になると、股関節の可動域や呼吸法といった、産むための準備に入ります。

だから、本来はそれぞれの期間でやるべき内容が違ってくるのです。

ただ、一番のメリットは、全ての期間を通してメンタル面で良い効果が期待できることです。

あとは、リアルな仲間でできることのメリットは大きいですね。ネットの情報は不安材料を拾うことも多いのですが、同じような状況の人とリアルに情報交換することが安心材料にもなります」

2人目以降の妊娠を希望するママへ

2人目以降の妊娠を希望しているママには、こんなアドバイスをしてくれました。

「1人産んだら、できれば2人目を産んだ方がいいですよ! 2人目以降は1人目よりも断然産むのが楽。

それは赤ちゃんを取り上げる側にもいえることですが、とにかくお産が楽だということは間違いなくいえます。

また、子どもにとっても、兄弟の中で過ごす意味ってとても大きいです。そのことをお母さんたちには知っていて欲しいですね。あとは、お母さん自身の成長にもなりますから」

そして最後に、力強い言葉でこう話してくれました。

「子育てをしていると、自分のせいじゃなくても謝らないといけないという状況が起こります。

それって間違いなく“お母さん”だからできること。まさに、母は偉大だなと思いますね」

 

取材協力:イーク表参道 高尾美穂先生

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