ひどい月経痛をやわらげたい!痛みの原因や緩和する方法について

林高太郎

監修者

医療法人社団さくらライフ

林高太郎 先生

埼玉医科大学 卒業
医師国家試験予備校講師、麻酔科フリーランスなどを経て、
現在は総合診療をおこなっている。

女性に毎月やってくる月経。「周期の不順」「経血の量」「月経痛がひどい」など、人それぞれ悩みはありますよね。また、つらい症状が続くと気分も落ち込んでしまうものです。

しかし、なかなか人に相談できず、いつもどおり仕事や家事をしている人が多いのではないでしょうか。

そこで今回は、『月経痛の原因』と『月経痛をやわらげる方法』について解説します。

月経痛の基礎知識

月経痛の基礎知識

1.月経痛と、月経について

なぜ月経が起こるの?

女性の体は妊娠に備えて、子宮内膜を厚くして受精卵の着床を待つ準備をしています。

しかし、正常に排卵しても受精がなければベッドの役割をしている子宮内膜は不要になります。そのため、月に一度血液とともに体外へ排出されます

この血のことを『経血』、このしくみのことを『月経』といいます。

月経の周期はどれくらい?

月経の周期は?

月経が始まった日から次の月経の前日までのことを、『月経周期』といいます。28日がサイクルだとされていますが、25~38日ぐらいまでは正常の範囲です。

月経そのものは3~7日続くのが一般的で、経血量には個人差があります。

月経痛の生じる時期と症状

月経が始まる2~4日前から月経中におこる下腹部などの痛みのことを月経痛(生理痛)といいます。

月経が始まって1~2日が痛みのピークとなることが多く、下腹部にギューと押されるような痛みや、重苦しい鈍痛(どんつう)、腰痛、吐き気などさまざまな症状が起こります。

2.月経痛の原因ってなに?

プロスタグランジンの分泌量が関係

月経が始まると、『プロスタグランジン』というホルモン(生理活性物質)のはたらきで子宮を収縮させて、子宮内の経血を体外へ押し出します。

このプロスタグランジンの分泌量が多いと、子宮の収縮が過剰になり痛みがおこるといわれています。

10代の月経痛は、子宮の発達とともに治まる

10代の月経痛は、子宮の未発達が原因?

10代は子宮が未発達であるため、子宮口が狭く、硬い状態です。そのため、子宮外へ内膜をうまく排出できず、子宮の収縮が強まって痛みをともなうことがあります。

この場合は、子宮が発達すれば痛みも自然に治まるといわれます。

3.月経痛がひどい…病気の可能性は?

月経困難症には原因になるさまざまな病気があります。

月経痛が強く、鎮痛剤を飲んでも効かない場合や、日常生活に支障をきたす場合は「月経困難症」の可能性があります。

月経困難症の場合には、以下の病気が疑われます。

病気の可能性は?

子宮内膜症

子宮内膜が本来あるべき「子宮腔以外の場所」に発生し、増殖する病気です。増殖した内膜組織は子宮内膜と同じように、生理がくるとはがれ、出血を起こします。

しかし、子宮以外の場所で増殖した内膜組織には排出される出口がありません。そのため、血がたまって炎症を起こし、激しい痛みなどを引きおこします。

子宮内膜症

子宮筋腫

子宮筋層を構成する筋肉に、硬いこぶのような腫瘍ができる病気です。

子宮腺筋症

子宮内膜と似た組織が子宮筋層に入り込み、月経とともに増殖と出血をくり返します。こぶのように硬くふくらむみ、子宮内膜症や子宮筋腫と併発することも多いです。

卵巣腫瘍

卵巣に腫瘍ができる病気です。良性の腫瘍である場合が多い『のう胞性腫瘍』、硬いかたまりで、悪性の腫瘍である場合が多い『充実性腫瘍』の二つに分けられます。

4.月経痛で吐き気がでるのはなぜ?

月経痛で吐き気が起こる理由

プロスタグランジンは胃腸にも作用する

プロスタグランジンは子宮だけでなく、胃腸にも作用していると考えられています。そのため、胃腸が弱っているところに鎮痛剤を飲むことで、さらに胃腸が悪化して吐き気につながることもあります。

吐き気の対処法は?

体を冷やすことやストレスによる吐き気もあるため、胃腸に刺激のない食事をとることが大切です。基本的には、おかゆなど胃腸に負担をかけない食事がよいでしょう。油や香辛料など、刺激になるものはひかえます。

おすすめは、卵・乳製品・豆製品・魚・ささみ・さつまいも・じゃがいもを使った料理です。

月経痛をやわらげるには?

1.自宅でできる月経痛の改善方法

体を温めましょう!

体を温める!

月経中はプロスタグランジンのはたらきで体の血管収縮が強まるため、血液の流れが悪くならないように体を温めることが大切です。

湯船につかり体の芯まで温めリラックスしたり、体をしめつける服は避けてカイロをあてたりするなど、血流をよくする生活をしましょう。

骨盤周囲のストレッチ

腰を回す、足の曲げ伸ばしをするなど、腹部から骨盤周囲のストレッチをして下半身の血流をよくすることも痛みをやわらげるとされています。

鎮痛剤の服用

プロスタグランジンの生産を抑えてくれる鎮痛薬は、痛くなる前に飲むのが効果的だといわれています。服用の際は、コップ一杯程度の水を一緒に飲みましょう。

2.月経痛があるときにオススメの食事

月経痛にオススメの食事

月経痛があるときは、次の食品を積極的に摂取するよう、心がけましょう。

・貧血を予防する鉄分の多い食品(レバー、赤身の肉、ナッツ類など)

・マグネシウムなどのミネラル(ナッツ類、大豆、かつお、海藻など)

・ビタミンBなどのビタミン類(かつお、まぐろ、さけ、バナナなど)

これらを食事に取り入れると、むくみや子宮の血行改善につながるのでおすすめです。

3.つらい月経痛は、無理せず病院で相談!

つらい月経痛に悩まされているようであれば、無理せず『産婦人科』や『婦人科』を受診し、医師に相談しましょう。

また、急に月経痛があった・痛みがどんどん強くなる・痛む期間が長くなるなどの症状がある場合も、早めに病院を受診しましょう。

4.病院で受ける月経痛の治療

病院で受ける月経痛の治療

どんな薬があるの?

プロスタグランジンをブロックできる薬(ボルタレン®など)や、漢方薬の内服が一般的ですが、ピルを使用する場合もあります。

ピルの効果とは

ピルは排卵そのものを止めることで痛みを予防します。排卵後、卵巣から分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)による月経痛に効果的です。

ピルの副作用

ピルは副作用として、乳がん・子宮がん・血栓症(血管の中に血のかたまりができること)にかかるリスクが高まります。定期的ながん検診や、セルフチェックをおこなうようにしましょう。

ピルの服用がむずかしい人

喫煙者・乳がんや子宮がんにかかったことがある人・肝臓や腎臓、心臓に病気がある人・偏頭痛や血糖値が高い人は、ピルの服用はむずかしいしいとされています。

まとめ

月経痛 まとめ

気になったら早めの受診を!

月経痛は症状の差こそありますが、多くの女性が悩んでいるものです。少しでも気になる症状があれば、早めに産婦人科や婦人科を受診しましょう。

日ごろの生活を大切に

症状の変化にすぐに気づけるように、日頃からストレスをためない、適度な運動をするなど、規則正しい生活を意識し、ホルモンバランスを整えるようにしましょう。

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