ウイルス対策はどんなマスクが有効?手に入らないときの対処法も医師に聞く

マスク
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荒牧竜太郎先生

取材協力

荒牧内科

院長:荒牧竜太郎 先生

荒牧内科 院長
【職務経験】
福岡大学病院
西田厚徳病院

 

1998年 埼玉医科大学 卒業
1998年 福岡大学病院 臨床研修
2000年 福岡大学病院 呼吸器科入局
2012年 荒牧内科開業

 

地域密着型で、内科全般を診療。早期発見、早期治療が病気の予後を変えるため、患者さんに有益な情報発信を行っていく。

「新型コロナウイルス」のニュースが連日取り上げられています。

その対策として、手洗いやうがいの他、マスクを上手に活用することがウイルス対策の第一歩です。

また、マスクが手に入らない、仕事上などの理由で着けられないといった方もいると思います。

荒牧内科の荒牧竜太郎先生に、ウイルス対策として3種類のマスクの機能面や、マスクが手に入らないときの対策について、それぞれお聞きしました。

目次

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マスクを使う前に知っておきたいこと

ウイルス対策として欠かせないマスクですが、その機能性を十分に考慮した上で活用することが大切です。

荒牧先生がマスクを装着する際の注意点やマスクの弱点、交換すべきタイミングについて解説してくれました。

マスクを着ける際の注意点

まずは、マスクを着ける際の注意点について荒牧先生に伺いました。

「必ずノーズピースを鼻の形に合わせること、口と鼻を同時に塞ぐこと、紐がゆるいものは避ける、など、マスクのフィルター部分以外のところから、口や鼻に空気が入らないようにする必要があります」

マスクを着ける際には、マスクと顔との間に隙間をつくらないようにしましょう。

マスクは自分のサイズに合わせて選ぶ

1つのサイズのマスクを家族全員で使っていませんか?

自分の顔に合わないマスクを使うと、顔とマスクの間に隙間ができてしまいます。そして隙間ができることで、花粉やウイルスが入ってしまうため、マスクとしての効果を発揮できなくなります。

特に、大人と子供では顔のサイズが違うので、注意しましょう。

マスクのサイズの目安

まずはマスクのサイズを選ぶために、必要な長さを測ります。

親指と人差し指でL字の形にします。L字にした指を耳の付け根の一番高いところに親指を、両目の間の近くの鼻の付け根から1cm下の箇所に人差し指の先端を当てます。

この親指から人差し指までの長さが、各サイズとなります。

9~11cm:子供用サイズ
10.5~12.5cm:小さめサイズ
12~14.5cm:ふつうサイズ
14cm以上:大きめサイズ

自分の顔にあったマスクのサイズを選びましょう。

【参考】一般社団法人 日本衛生材料工業連合会 マスクのサイズの測り方

マスクには弱点がある

マスクには弱点があり、一つはマスクが濡れてしまった場合です。

マスクが濡れてしまうとどうなるのか、荒牧先生はこう話します。

「マスクが濡れてしまうと、呼吸が苦しくなってしまうため、装着を続けられません

マスクは空気が通過することで微粒子を除去するため、濡れてしまうと空気の通り道がなくなってしまいます。そのため、マスクの周辺から空気が入り込んできます。

マスクの中には「濡れマスク」もありますが、こちらについては湿っているくらいの濡れたシートもフィルタとして使っていることに加え、この専用のシートには通気用の『穴』があるため、息のしやすさには影響ありません。

通常のマスクが唾液や飛沫などで濡れた場合は、すぐに新しいマスクに換えるようにしましょう。

マスクを交換すべきタイミング

荒牧先生にマスクを交換するタイミングについても伺いました。

「マスクは濡れたり、汚れたりした場合には使えなくなります。また、基本的に1日使用したものは破棄しましょう」

マスクは「基本的に1日使ったら捨てる」「濡れたり汚れたりした場合はその場で交換する」ことを心がけるようにしましょう。

マスクの種類と機能性

さまざまな種類があるマスクですが、どのマスクにも共通しているのが「鼻と口を塞ぎ、顔に密着させて装着する」という点です。

ここではマスクを3種類に分けて、その特徴を説明していきます。

装着方法のポイントと併せ、荒牧先生に「新型コロナウイルスの対策」として、どのマスクが有効なのかお話を伺いました。

布マスク・ガーゼマスク

布やガーゼで作られたマスクは「洗えば繰り返し使える」というメリットがありますよね。

しかし、布マスクやガーゼマスクを使う場合の注意点について荒牧先生はこのように話します。

布マスクやガーゼマスクは、洗剤を使って洗濯をして、日光・乾燥機などで乾かします。しっかり乾かさないと、カビが発生するので注意しましょう」

ただ新型コロナウイルスの対策としては、「(布とガーゼ)どちらのマスクも使用後に正しい洗い方と消毒をしないまま繰り返し使う可能性もあるなど、使い捨てのマスクよりもリスクがあるため、あまりおすすめできません」と話します。

サージカルマスク

サージカルマスクは、コンビニやドラッグストアなどで容易に入手できるマスクです。

病院でも使用されているマスクですが、下記のような3層構造が特徴です。

外側:水滴を通しにくい疎水加工
中間層:花粉やホコリ、飛沫などに含まれるウイルスを捕らえる高密度
内層:肌触りが良く、通気性を保つ

このため、マスクを着けるときには、表と裏を間違えないようにすることが大切です。

荒牧先生は「紐を内側にしてヒダ(マスクの折り目の部分)を下方向に向けて装着してください」と、サージカルマスクを着ける際のポイントも教えてくれました。

N95マスク

空気感染を起こす病原菌は0.5μm(マイクロメートル)以下の粒子となって空気中に飛びます。

N95マスクは、空気中に飛散している粒子の中でも0.3μm(マイクロメートル)の微粒子を95%以上捕らえられることが確認されているマスクを指します。

荒牧先生は「N95マスクは、N95という規格をクリアしているマスクです。このマスクを使う場合は自分の顔に密着するものを選ぶのが重要になります」と話します。

N95マスクはメーカーやサイズによって顔に合わない場合があるため、自分で判断したマスクを購入するのではなく、自分の顔にフィットするものを購入しましょう。

「新型コロナウイルス」対策に効果的なマスクは?

先述した3種類のマスクは、新型コロナウイルスへの予防策として有効なのでしょうか?

荒牧先生はこう説明します。

「布マスクやサージカルマスクでは、外部から侵入するウイルスをブロックさせることができないと言われています。

外部からのウイルス予防が期待できるマスクは、空気感染予防・医療用として選ばれている『N95マスク』でしょう。

しかし、新型コロナウイルスは粒子サイズが小さいため、N95マスクでも『ある程度の対策にはなる』程度ではないかと言われています。

ただ、どんなマスクでも同様ですが、ウイルスに関してはそれだけで予防できる訳ではないことを注意しておきましょう」

マスクは“二重”に着けても効果はあるの?

ウイルスの侵入を厳重にする対策として、マスクを二重にして着けるという方法も考えられます。

これについて荒牧先生は「マスクが重なっているということは、繊維の隙間が埋まりやすくなるという利点があります」としながらも、マスクを重ねてもウイルスの侵入を完全に防ぐほど密閉することは困難です」と話します。

マスクを重ねることで多少の隙間は埋まりますが、それによってウイルスを完全にシャットアウトできるかというと、それは難しいようです。

自作のマスクはどこまで効果が期待できる?

マスクが手元にない場合、実際に自身で作ることは可能なのでしょうか?

荒牧先生は「ハンカチを三角に折って、後頭部で結ぶと簡易的なマスクがつくれます」と話します。

一方で、キッチンペーパーやティッシュ、布などを使って自分でマスクをつくるといったケースもあります。

このような自作のマスクの効果がどのくらい期待できるのか尋ねたところ、こう話してくれました。

「マスクを家庭で作る場合、縫製や使用する布・紙などは販売されている物には及びません。そのため、顔とマスクの間に隙間ができやすいと考えられます。

ウイルスを予防する効果はあまり期待できないと思われます」

市販のマスクに比べ性能面で劣ることになりますので、効果は望めないようです。

マスクが手に入らない場合、どうするか?

店頭に並んでいたマスクがなくなり、入荷待ちになっているような状態のとき、どのように対策したら良いのでしょうか?

また、接客業などで仕事上どうしてもマスクを着けられないといった方もいると思います。

こうしたケースについて、荒牧先生はこのようにアドバイスしてくれました。

「マスクができない人の場合は、特に意識してこまめに水分やお茶を取ることで、のどなどにウイルスが付着する時間を短くすることで感染予防が期待されます。

いつもよりも意識して手洗い、水分をこまめに取るなどを心がけてください」

また、手洗いや水分を摂ることに加え、食事からしっかり栄養を摂ることも忘れないようにと続けます。

「免疫力をつけるためにも、抗酸化作用のあるビタミンC(緑黄色野菜、果物など)や粘膜を強化するビタミンAやβ-カロテン(レバー、うなぎ、緑黄色野菜など)などを中心に、栄養補給を行うのがおすすめです」

まとめ

3種類の中でも、ウイルスの予防が期待できるのはN95マスクと呼ばれるマスクでした。

布マスクやガーゼマスクは繰り返し使えるというメリットがありますが、ウイルスがついた状態では捨てることになるため、できるだけ使い捨てのマスクを選ぶことが重要なポイントです。

その一方で、こまめな水分の摂取が感染対策につながるとのことなので、マスクが手に入らなくなってしまった場合や、マスクが着けられない場合には、手洗いやこまめな水分の摂取をいつもより意識して行いつつ、免疫力をつけるための栄養補給などを日々心がけましょう。

 

取材協力:荒牧内科 荒牧竜太郎 先生

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