インフルから「インフルエンザ脳症」に発展…発症すると後遺症が残る確率は?

インフルエンザ脳症_大人
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2006年 北里大学大学院卒
2008年 平塚共済病院内科医長を経て小田原銀座クリニックに入職、その後院長に就任
2013年 12月には当院久野銀座クリニックを開業

早期発見、早期治療を心がけ、健康で心豊かな人生を歩んでいただくことを願っており、内科・消化器内科を中心に幅広い情報の発信に努める。

インフルエンザ脳症は1歳から5歳の幼児に発症することが多く、一度発症してしまうと、 後遺症が残る可能性もあると言われています。

幼児が発症しやすいインフルエンザ脳症ですが、大人でも発症する可能性があるのかについて詳しく説明します。

目次

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インフルエンザ脳症について

大人もかかる!インフルエンザ脳症とは?

インフルエンザ脳症は、主に1歳~5歳の乳幼児に発症するもので急激な神経症状が見られます。小児に多いものではあります。

ただ大人のインフルエンザ脳症も稀ではありますが罹患することがあり、実際死亡例もあります。発症は子ども同様の機序で起こります。

たとえば痙攣(けいれん)や意識障害、異常行動などです。他にも血管が詰まったり動かなくなってしまったりすることがあります。

その結果、死に至ることもある重篤な疾患です。これをインフルエンザ脳炎やインフルエンザ脳症と言います。

インフルエンザ脳炎とインフルエンザ脳症の違いは微々たるものですが、 一般的には脳内にウイルスが検出されず過剰な免疫反応が見られる場合をインフルエンザ脳症と言います。

インフルエンザ脳炎よりもインフルエンザ脳症の方が重篤な症状が出やすいと言われています。

インフルエンザ脳症の症状

インフルエンザ脳症とインフルエンザ脳炎の症状は似ていますが、インフルエンザ脳症の方がより重大な症状が出ることがあり、すぐに命に関係することもある病気です。

インフルエンザ脳症は急に発症することがあり、基本的にはインフルエンザにかかった日から数日の間に症状が出ると言われています。

ほとんどの場合で数時間から1日以内に神経に関係する症状が見られます。わずか数時間から24時間の間に重症になり意識を失うこともありますので、親御さんは十分に子どもの様子を確認しておく必要があります。

最近はインフルエンザ脳症の患者は少なくなってきていると言われています。しかしインフルエンザ脳症を患うのは主に1歳から5歳の幼児ですので、親御さんの管理なしにはその症状や状態の変化に気づくことができません。

またインフルエンザを患ったからといって必ずインフルエンザ脳症になるわけではないので、インフルエンザになった時点では、脳症になるかどうか、あるいはそれがどんな症状かを予測することはできません。

インフルエンザ脳症の原因

インフルエンザ脳症は今のところはっきりとした原因が見つかっているわけではありません。

インフルエンザ脳症と言っても脳の中でインフルエンザウイルスが発見されることはなく、直接脳内に侵入することがなくても、インフルエンザ脳症にかかります。

インフルエンザ自体が命に関わる可能性がある重篤な病気の一つです。そのため、1歳から5歳の幼児は、特に免疫が正常に機能しないため、脳も正確に判断できずに痙攣や意識障害、異常行動などを起こすことがあります。

さらに全身への影響があると呼吸が止まったり血管が詰まったりすることもあります。

インフルエンザ脳症の治療

インフルエンザ脳症の検査

インフルエンザ脳症の症状が認められたり、 その可能性がある場合にはすぐに CTやMRI検査を行います。 他にも、髄液を検査したり血液検査を行うこともあります。

インフルエンザ脳症の治療

現在ではインフルエンザ脳症に直接的な効果がある治療法が開発されているわけではありません。

インフルエンザ脳症に直接効果のある治療を行うことはできませんが、脳に圧力をかけている部分に薬を使用して痙攣を止めたりすることができます。

インフルエンザ脳症はインフルエンザの発症から約一日で脳症になると言われているので、インフルエンザの薬が脳症に効果があるかどうかははっきりとはわかっていません。

可能であればインフルエンザになる前に予防接種を受けておくことや、冬の時期、子どもたちの周りで流行の兆しがあるときは手洗いやうがいを徹底するなど、できる限りの対策をとることが一番です。

また、インフルエンザによって40度から41度の高熱が続いている場合に、 インフルエンザ脳症を発症するとその後、後遺症が残る可能性があると言われています。

そのため、高熱を下げる薬を使用しますが、アスピリンという解熱剤は、 脳症を引き起こす作用もあると考えられているので避けるべきでしょう。

インフルエンザ脳症の後遺症について

さらに、 インフルエンザ脳症を発症した場合、 4人に1人の確率で後遺症が残ると言われています。 後遺症とは具体的に身体障害のことで、 歩きにくくなったり手が使いづらくなったりします。

また、体の左右どちらか半分だけが、麻痺に陥ることもあります。身体的な障害だけでなく、精神的にも障害が残ることがあります。知的障害やてんかん、高次機能障害などが考えられます。

これらは、 リハビリをすることで軽減される部分もありますが、 完治するのは難しいと言っていいでしょう。担当の医師と相談しながら、治療やリハビリの進め方を考えるべきです。

まとめ

インフルエンザ脳症は1歳から5歳の幼児に発症することが多く、一度発症してしまうと後遺症が残る可能性もあると言われています。

高熱が出て、 意識障害や痙攣にも つながりますので、子どもの様子の観察は常に行っておく必要があります。

特にインフルエンザを発症してから丸一日程度でインフルエンザ脳症を発症することが多いので、その間は十分に注意が必要です。急な変化があればすぐに担当の医者に相談するか、救急車を呼ぶなどして対応しましょう。

 

執筆者:久野銀座クリニック 岡村信良先生

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