熱せん妄の症状と対処法を解説!異常行動で救急車は呼ぶべき?予防法は?

熱 せん妄
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岡村長門先生

監修者

岡村クリニック

院長:岡村長門 先生

【職務経歴】
戸田中央総合病院
埼玉医科大学
公立昭和病院
岡村医院
岡村クリニック

「熱せん妄」とは、急性の脳機能障害で一過性の意識障害のひとつとされています。

インフルエンザの子どもに多くみられ、軽い意識混濁(自分がどこにいてだれであるか、今どこにいるかなどがわからない状態)と、興奮、幻覚、幻聴、妄想などが起こりします。

この記事では、熱せん妄の症状や対処法、病院へ行くべきケースなどを解説しています。

熱せん妄ってどんな症状?何歳くらいに多い?

意識がもうろうとする子供

1.熱せん妄の症状

高熱で引き起こされる異常行動

熱せん妄の高熱で引き起こされる異常行動には、幻覚や幻聴、錯覚、妄想などがあります。
また、ひどい興奮状態になることもあります。

妄想・幻覚・幻聴による異常行動の例

妄想や幻覚、幻聴とは、具体的にはどのような行動をとるのでしょうか?
次に挙げます。

  • うわごとを言う
  • よくわからない意味不明な言動をする
  • 会話が成立しない
  • 目を合わせることができない
  • 夢の中にいるような行動を起こして名前を呼んでも反応がない
  • 見えていないものに怯える
  • 部屋から外へ、急に出ようとする
  • 壁の汚れが人影に見える
  • 見間違えなどの錯覚
  • 夜中に眠れなくなる
  • 途中で飛び起きる

危険行動も見られるので要注意!

熱せん妄での妄想や錯覚などから、異常な行動も見られます。
例えば、急に外に飛び出して行き、道路に飛び出し、車にひかれそうになることもあります。

2.熱せん妄の原因

感染などが原因で高熱が出ると「ノルアドレナリン」や「ドーパミン」などの神経伝達物質が大量に放出されます。

ノルアドレナリンとは、主として興奮作用を起こす物質です。

  • 血圧、心拍上昇
  • 集中、意欲向上
  • ストレスへの耐性向上
  • 食欲減退
  • アドレナリン分泌

などを促進します。

ドーパミンは、意欲を向上する作用があります。

  • 快感を与える
  • 疲労感減少
  • 集中力向上
  • 動機付け作用

などを促進します。

この2つの物質が大量放出されることにより、精神や神経に複雑な症状があらわれると考えられています。

3.子どもに多い?大人は?

未就学児から小学校低学年くらいに多い

熱せん妄は、未就学児から小学校低学年くらいの子どもに多く見られます。

これは、その子どもの持っている体質が関係しますが、子どもは、脳の発達途中で、脳が未成熟であるため、起こりやすいと言われています。

大人にも見られる

熱せん妄は、小学校高学年以上の子どもや、大人にも見られます。

高熱時は一人にしない!

熱せん妄の症状があらわれている人を、一人にしないように注意しましょう。

とくにインフルエンザでの異常行動が注目されていますが、それ以外の高熱でも症状があらわれる可能性があります。

熱せん妄の症状があらわれたら…対処法

高熱を子どもを看病する母親

1.救急車を呼ぶ必要は?病院へ行くべきケースとは

まわりの人が様子を注意深く見守る

熱せん妄の症状があらわれたら、注意して様子を見守りましょう。
症状には個人差があり、長く続くことはないと言われていますが、急にあらわれる場合もあります。

症状を繰り返す場合は病院へ

熱せん妄の症状が何度もあらわれて、繰り返される場合は、速やかにER、救急外来を受診するようにしましょう。

けいれんと意識障害を起こしたら救急車を!

けいれんが見られ、意識がはっきりしない場合は、救急車を呼ぶ必要があります。
それ以外では、救急車を呼ぶケースはほとんどないと考えられます。

2.自宅でできる対処法や注意すること

目を離さないように!

症状が悪化する可能性もあるので、目を離さずに様子を見るようにしましょう。
熱せん妄の人が、眠っている間もこまめに状態を確認するようにしてください。

熱性けいれんを起こしたら病院へ

病院からの指示を守り内服などを適切に行ったうえで、熱性けいれんを起こした場合は、速やかに受診しましょう。

興奮状態のときにするべきこと

興奮状態となり、パニック症状を起こしたときは次のことを行いましょう。

  • 転倒して怪我をしないように環境を整える
  • 窓やドアの鍵をかける
  • 体温を下げる処置をする
  • 可能であれば解熱剤や坐薬を使う
  • 安心できるように抱っこや添い寝をする

 

3.脳への影響は?

すぐに元の様子にもどるようであれば脳への影響は心配ありません。

ただし、症状が長引いたり、繰り返したりするようであれば速やかに受診しましょう。

 

4.熱せん妄は予防できる?

予防接種をする子供
インフルエンザA型にかかると症状があらわれやすいと言われています。

その場合は、インフルエンザの予防接種 を受けておくことで予防ができます。

ただし、インフルエンザ以外の病気でも高熱が出る場合があるので、日頃から様子を観察することが大切です。

 

まとめ

熱せん妄とは高熱を出すことによって引き起こされる妄想や幻覚、幻聴による異常行動のことです。

大人も子どももかかりますが、とくに子どもに多く見られます。

症状を繰り返したり、熱性けいれんをおこしたりしたときには速やかに受診しましょう。

インフルエンザが原因のものであれば予防接種を受けることで予防ができます。

日頃から様子を観察しておくことで、いつ起きても慌てないように備えましょう。

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