春の肌トラブル…実は花粉が原因かも!?花粉皮膚炎の予防に大切なこと

花粉症皮膚炎
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増田友美さん_写真

監修者

増田友美 さん

エポカル保健室
ヘルスサポートアドバイザー

看護師として病棟勤務、養護教諭として高校保健室での勤務経験がある。
子供のための紫外線対策協会会員でもある。

2月中旬には本格的な花粉の季節がやってきます。目のかゆみや鼻のグズグズなど、花粉症はとてもうっとうしいものです。

そんなよく知られている症状以外にも、花粉の影響で引き起こされる肌症状があることをご存知でしょうか?

それは、肌のバリア機能が低下することで起きる「花粉皮膚炎」という症状です。

肌のバリア機能が低下するとはどういうことなのか、そのあたりを詳しくご説明しながら、花粉皮膚炎の対策についてご紹介していきます。

目次

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花粉皮膚炎の症状について

花粉皮膚炎は春や秋など、花粉が飛ぶ時期におこる肌荒れのことです。

適切な肌ケアがなされていない「バリア機能の低下した皮膚(乾燥肌や肌荒れ)」に花粉が付着し、それがアレルゲンとなって炎症の症状が引き起こされます。

主な症状について

花粉皮膚炎の症状として主に3つ挙げられます。

・掻いた部分やこすれた部分の“むくんだ”感じを伴った発赤(紅斑)
・目の周り、鼻周囲の頬、首、手背 など、こすれたりこすったりする部分
・また露出部位に多くみられる

かゆみだけの軽度なものもありますが、3月・4月の紫外線が強くなりだす時期は光線過敏症の可能性もありますので、個人での判断は難しいところです。

また、荒れた肌に化粧品や点眼薬などの成分が感作して起こる「接触皮膚炎」との判別も必要です。

花粉皮膚炎の最終診断には、花粉を用いた「スクラッチパッチテスト」が行われますが、実際は既往歴や症状などの問診と視診により判断されることが多いです。

春はスギ花粉が原因のことが多いですが、秋はブタクサやヨモギの花粉も原因となります。

基本的に荒れている肌に出やすいので、顔だけでなく首や手背にも症状が出ます。

「肌のバリア機能」について

バリア機能を低下させる原因

健やかな肌を維持するためには、バリア機能を低下させないことが大切ですが、バリア機能の低下を招く原因になってしまう例を下記のように挙げてみました。

・スキンケア:洗いすぎ、こすりすぎ、保湿しすぎ、保湿しない など
・乾燥:冬の乾燥、冷暖房の乾燥
・日常生活:睡眠不足、栄養バランス、ストレス、清潔(入浴)など
・外部刺激によるかゆみ :掻破行動(目をこすったり、掻いたり、鼻をかんだりする動作)により皮膚が傷つく
・紫外線:無防備に浴びることによる肌への影響

花粉皮膚炎を発症しやすい人の特徴

花粉皮膚炎を発症しやすい人の特徴としては、3つのタイプが挙げられます。

①アトピー性皮膚炎の既往がある人(肌のバリア機能が弱い人)

アトピー性皮膚炎の人は、外部からの刺激から肌を守る機能が弱いことが分かっています。

肌の中に花粉が入り込みやすいため、花粉皮膚炎を発症しやすいとされています。

② (スギ)花粉症の人

花粉に対してひどいアレルギー症状が現れる人は、鼻や目の粘膜に付着した花粉からかゆみが誘発され、こすったり鼻をかむといった頻回な動作から肌が傷つき、そこに付着した花粉から花粉皮膚炎を発症します。

まれに目や鼻の症状がなく、発赤やかゆみといった皮膚のみの症状だけが出るケースもあります。

③女性に多い

男性よりもメイクやクレンジングによる肌ストレスが多いからといわれていますが、シェービングを繰り返す男性の肌ストレスを考えると、女性に多い原因はそれだけではなさそうです。

感作に関する感受性の違いにもよるのではないかとも考えられています。明らかなことはわかっていませんが、女性は意識した肌ケアが大切です。

花粉皮膚炎の予防について

花粉皮膚炎の予防には、花粉が入り込まないようなキメの整った健康な皮膚を保つこと、つまりバリア機能の整った肌を保つことが大切です。

また、肌のターンオーバー(表皮の代謝)を踏まえた対応も必要です。何点かポイントを挙げてご説明します。

“肌が生まれ変わる”間に保湿ケアを

肌のバリア機能はすぐにできるものではありません。肌の生まれ変わりの過程が正常に行われることで、得られるものです。

肌の生まれ変わりのサイクルは約1か月といわれています。その間に日々の保湿ケアをきちんと行うことでバリア機能の安定につながります。

ですので、花粉が本格的に飛び始める1~2か月前から意識して手掛けることが大切です。

外出時は肌の露出を少なくする

マスクやストール、スカーフ、メガネで出ている部分を保護しましょう。花粉に触れる肌部分を少なくすることで、症状の予防につながります。

肌を傷つけず、濡れたままにしない

肌を傷つけない

掻く動作により、肌の中では炎症を起こす準備が整います(掻いた部分の皮膚下に炎症を起こす白血球が集まり、傷がついたり異物が入り込んだときに、すぐ反応できる態勢ができるということです)。

ですので、掻いて傷ついた肌に花粉が付着すると炎症症状(花粉皮膚炎)が起きやすくなるのです。

濡れたままにしない

入浴後や洗顔後に肌を濡れたままにしておくことで、肌表面の角質層がふやけた状態になり、タオルなどでも傷つきやすくなります。

ふやけた状態も傷ついた肌もバリア機能を弱めてしまい、花粉が入り込みやすい状態になります。花粉皮膚炎を防ぐためには、きちんとこすらずに水分を拭き取りましょう。

適切な保湿ケア

花粉皮膚炎予防のためには、肌のバリア機能を整えて花粉を肌に「入れない」ことが大切です。そのためには、日々の適切なお手入れがかかせません。お手入れの基本は保湿です。

ただ、回数の多い保湿のし過ぎ、少なすぎる保湿、一度にたくさんの保湿はどれもNGとなります。

適切な保湿ケアに関しては下記を参考にしてみてください。

【参考記事】『冬のお肌対策!顔の乾燥や手荒れに負けずにしっとり素肌をキープ』

花粉を室内に入れない工夫を

外出から戻ったら、入浴などで花粉を洗い流すとよいでしょう。この時期は、洗濯物は室内に干すことをおすすめします。

まとめ

花粉皮膚炎はあまりなじみのない症状名かと思いますが、誰にでも発症する可能性があります。

花粉が本格的に飛び始める時期に備え、今から肌ケアを心がけてリスクに備えましょう。もし症状が出てしまったら、自己判断をせずに皮膚科医の診察を受けましょう。

環境省のサイトでは、地域別の花粉情報も掲載されています。日々の飛散状況もチェックして参考にしてみてください。

【参考資料1】環境省 花粉情報サイト

【参考資料2】環境省花粉観測システム

 

監修協力:ひふのクリニック 人形町 上出良一 先生

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