
2002年 福井県立藤島高等学校卒業
2002年 北里大学医学部医学科入学
2012年 北里大学医学部医学科卒業
2012年 横浜市立大学附属病院 初期臨床研修医
2013年 横浜市立大学 市民総合医療センター 初期臨床研修医
2014年 横浜市立大学附属病院 形成外科 入職
2015年 藤沢湘南台病院 入職
2016年小田原銀座クリニック 美容皮膚科
形成外科、美容皮膚科、皮膚科、外科など様々な分野を担当。
小田原銀座クリニックでは、患者さんが気楽に相談でき、しっかりと満足いく診療メニューを提案する。学会、大学病院、研究施設などへの積極的なアプローチ発表など常に最善の手を尽くすべく研究を行うことが最大の特長。
女性目線で、きめ細やかなケアと笑顔で診療することを心がける。
執筆を通し、様々な経験に基づいた根拠ある情報の提供を行う。
ささくれとは、爪と指の皮膚との境目の表皮が向けた状態、またその表皮を指します。
乾燥するとできやすいため、一度は経験があるかもしれません。
ささくれだけなら問題ありませんが、ささくれができている部分から雑菌などが入ることで、化膿してしまうことがあります。そうすると、爪と指との境目に、白や緑っぽい膿がたまってしまい、処置が必要になります。この記事では、ささくれによって化膿してしまった場合について詳しく説明します。
ささくれの化膿について
1.ささくれが化膿するとどうなる?
ささくれが化膿すると、ささくれができていた部分に膿が溜まり、腫れあがってしまいます。
膿は白いこともあれば、緑っぽくなることもあります。どちらもささくれの部分に菌などが入り込み、化膿して腫れた状態です。
2.ささくれが化膿する原因
ささくれができている部分は、皮膚がなかったり薄くなっていたりするため、雑菌が入り込みやすくなっています。
そこに手で触れたり、ささくれを取ったりすることで、よけいに雑菌が入りやすくなります。
ささくれが化膿するのは、何かしら菌が入ることが原因です。
3.ささくれの化膿を放置すると…
また、化膿してしまったささくれを放置してしまうと、骨まで雑菌が入ってしまう可能性もあります。
ささくれが化膿した時の対処法
1.化膿したら膿を出す
ささくれが化膿したら、雑菌がこれ以上入ることを防ぐために、膿を出す必要があります。化膿している膿を放置しておくと、治りが遅くなるだけでなく、「肉芽」といって、爪の周りの肉が盛り上がってしまう恐れもあります。
肉芽になってしまうと菌を取り除くことが難しくなり、治りが遅くなります。また、さらに悪化すると、炎症が全身に広がり、わきの下のリンパ部分が腫れることもあります。
2.膿を自分で出してもいい?
あまりお勧めはしませんが、膿は自分で出すことも可能です。
自宅で膿を抜くと、場合によっては悪化してしまうことがあります。そうなった時は必ず早めに病院で相談しましょう。
自分で膿みを抜く場合の手順
もし自分で膿みを抜くのであれば以下の手順に沿って行ってください。
- 医療用アルコールで除菌した針で穴をあけ、膿をふき取る。針を火であぶるとススが付着し、感染源となる可能性もあるため注意する
- 処置した後は、通気性を良くするため、絆創膏をしない
- 一日一回、抗生剤入りの軟膏(市販品も売られているので、薬剤師に相談しましょう)をつける。指先など、汚れやすい場所は一日に2回石けんで洗い、同じように軟膏をつける。
4.自然に治ることはある?
明らかに化膿し、膿が溜まっている場合は、膿を取り除かないことには治りません。自然治癒でも少しずつ良くなる場合もあるますが、出てきた膿はふき取るようにしてください。
病院で受けるささくれの治療
1.病院を受診するべき目安
膿が溜まった状態で、膿を安全かつ確実に抜いてほしい場合は病院を受診することをおすすめします。
2.何科を受診すればいい?
ささくれができる指先は、痛みが強いため、きちんと処置するには麻酔が必要な場合もあります。形成外科が一番望ましいですが、近くに形成外科がない場合には、皮膚科や内科でも対処してもらえることもあります。
3.病院でのささくれの化膿に対する治療とは
基本的には、膿を抜くことが先決です。
膿ができている部分に小さく穴をあけて、膿をすべて出してしまいます。場合によってはこの際に麻酔を行うこともあります。
塗り薬をぬることで、再び患部に膿がたまったり、雑菌が入ったりすることを防いでくれます。イソジン入りの軟膏や、抗生剤入りの軟膏を処方されます。
4.外科的手術が必要になることも
膿を放置しすぎて、化膿している一部分が壊死(細胞が死んでしまうこと)してしまった場合は、壊死した組織を切除する外科的手術が必要になることもあります。
自宅で膿を抜いても、何度も膿が溜まってしまう場合は、一度相談してみてください。
まとめ
ささくれは、乾燥によって簡単にできてしまうため、誰でも経験をしたことがあるかもしれません。
ささくれができているだけなら問題ありませんが、そこから化膿し膿がたまっている状態だと、何かしらの処置が必要です。
自宅で膿を抜く際は、すべて消毒をし、悪化しないように気をつけましょう。膿がたまりすぎていたり、放置しすぎていたりすると、処置に時間がかかることがあります。
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