ゲーム障害がWHOによって疾患に認定!?中高生に急増するネット依存

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今では生活に欠かせないスマートフォンですが、小学校高学年にもなると自分専用のものを欲しがるお子さんも出てくるのではないでしょうか? 子どもがスマートフォンを安全に使うためには親御さんのサポートが不可欠です。

ネット依存に陥り、学業や生活よりもインターネットをする時間を優先してしまう中高生がこの5年で倍増しています。その数は全国で推計93万人にのぼることが厚生労働省研究班の調査でわかっています。

世界保健機構(WHO)は2018年6月に「インターネットゲーム障害」を疾患に認定しました。また、国内でもインターネット依存治療を行う医療機関が話題を集めています。

そのことから、「日本精神神経学会認定精神科専門医・指導医 丸井友泰先生」にゲーム障害について伺ってみました。

ゲーム障害は精神疾患?

ゲーム障害とはどのような病気なのかについて丸井先生はこう答えています。

「ネット依存から分類されたのがゲーム障害です。世界保健機構(WHO)が作成した国際疾病分類第11版に疾患として定義されています。

https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000211217.html

参考:厚生労働省弟11回改訂版が公表されました

特にオンラインゲームで得る達成感を求め、休まずゲームを続けてしまいます。これはアルコールやギャンブルと同様に依存症の可能性があることが分かってきました。(正確には国際疾病分類第11版では依存症の分類ではなく、『嗜癖(しへき)行動障害』※に分類されています)
※嗜癖行動障害…あるものを特別に好むことから、行動のコントロールが困難になっている状態

しかし、アメリカ精神医学会の診断基準の改定第5版では、今後の研究のための病態のカテゴリーに入っています。ゲーム障害を疾患として定義するには時期尚早であるという見解もあり、さらなる研究が必要だとも考えられています」

ゲーム障害の原因について

子どもをとり巻く環境や子ども自身の性格など、ゲーム障害の原因となり得ることについては「 子どもは大人と比べて、行動範囲や人間関係がまだまだ狭い中で生きています。一方で、ゲームの世界は広く、楽しく冒険ができることが魅力です。

さらに、現実の世界で上手くいかないことも比較的簡単に達成することができ、友人関係を築きやすい作りになっています。このゲーム独特の構成が内向的、失敗を恐れるといったタイプの人をゲームに依存させると考えられます」 (丸井先生)

未成熟な子どもが、ゲーム特有の世界観にハマってしまい、現実よりも楽に物事が実現できてしまうことがゲームに依存してしまう原因というわけです。

こんな場合は受診を!診断と治療法

子どもがゲーム障害かもと感じたら、どのようなことが受診の目安になるのでしょうか? また、何科を受診して、どんな治療をするのかについて丸井先生はこう説明してくれました。

『ゲームをする頻度、状況などを制御できない』『何よりもゲームを優先し、その結果、人間関係や学業に著しい支障をきたしている』『何か問題が起きてもゲームをやめない、もしくは、さらにエスカレートする』以上の3項目が12カ月以上続くとゲーム障害と診断される可能性があります。

ネット依存専門外来やゲーム障害を扱っている精神科もしくは心療内科を受診してください。

また、ゲーム障害の背景にはストレスや精神疾患が隠れていることもあります。徴候がある場合は病院、スクールカウンセラーや自治体などになるべく早く相談しましょう。

治療法として、薬物療法や認知行動療法、医師や作業療法士のもとで運動などを行います」

大概のお子さん、特に男の子はゲームで日常的に遊ぶことがあるのではないでしょうか? 子どものゲームの使用状況を親御さんは日頃から観察しておくことが大切です。

親がゲーム障害の子どもにできること

もし、子どもがゲーム障害と診断されたら、親はどのようなことに気を付けて子どもと関わるべきなのでしょうか? 親ができる子どもへのサポートについてアドバイスをお願いしました。

「昼間は身体を動かし、夜は眠るという通常の生活に戻すサポートをしましょう。子どもの良いところに目を向け、それを褒めること、小さな成功体験を積み上げていくことも重要かもしれません。

ほかにも、現実世界での充実感を得られるように家族や学校、地域と共に交流を深める工夫をしてください」(丸井先生)

子どもをゲーム障害から守るためにも、スマートフォンを含めたデジタルツールは正しく、安全に使うよう親御さんがサポートしていくことも大切です。

そのためには親子で使用のルールを決めて、デジタルマナーを共に学び守っていくことが必要なのではないでしょうか。

 

取材協力:日本精神神経学会認定精神科専門医・指導医 丸井友泰先生

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