
女子栄養大学大学院(博士課程)修了
名古屋女子大学 助手、一宮女子短期大学 専任講師を経て大学院へ進学。
「メタボリックシンドロームと遺伝子多型」について研究
名古屋女子大学 家政学部 副手
名古屋女子大学 家政学部 助手
一宮女子短期大学 生活クリエイトコース 専任講師
介護療養型病院(老年内科) NST担当 管理栄養士
博士課程終了後、介護療養型病院を経て、現職では病院栄養士業務全般と糖尿病患者の栄養相談を行う傍ら、メタボリックシンドロームの対処方法を発信。
病院の患者様には「ゴハンの係よ」と自己紹介している。
働き盛りの生活習慣病、高齢者の低栄養、正反対の2つの問題を抱える今の栄養学を一般の人にも分かりやすく、実践しやすく伝える。
「実行してみたら効果がありました!」と言っていただける日を夢に見て、日夜、執筆に励む。
ホルモンバランスの乱れは、健康にも美容にも悪影響です。
女性らしさを保つには、体内の『女性ホルモン』が不可欠です。
この記事では、女性ホルモンを増やす食べ物について解説します。忙しくても簡単に作れるレシピも紹介していますので、ぜひ作ってみてください。
なぜ女性ホルモンが大切?
1.女性ホルモンの役割
女性の身体は、女性ホルモンによってコントロールされています。
中でも最も大切な役割は、排卵と受精を促し、妊娠することです。女性ホルモンは、命の誕生に大きくかかわっています。
2.エストロゲンとプロゲステロンの違いって?
女性ホルモンには、『エストロゲン(卵胞ホルモン)』と『プロゲステロン(黄体ホルモン)』の2種類があります。
エストロゲンは女性らしさを作るホルモンです。対して、プロゲステロンは妊娠にかかわるホルモンです。
この2種類のホルモンバランスが変化することで、約1か月のサイクルで月経を迎え、妊娠を可能にします。
3.要注意!ホルモンバランスの崩れがまねく病気
女性ホルモンのバランスが崩れることで、かかるリスクの高まる病気があります。例えば次の病気がそうです。
- 月経異常
- 生理痛
- 不正出血
- 月経前症候群
- 不妊
- 更年期障害
これらの病気は、いずれも症状の出始めは、我慢できる程度のことが多く、見逃してしまいがちです。
しかし、早期に治療を始めるに越したことはありません。「いつもと違う」と感じたら、早めに医師の診察を受けるようにしましょう。
女性ホルモンを増やす食事について
つづいて、女性ホルモンを増やすのにおすすめの食べ物をご紹介します。
1.女性ホルモンを増やす!おすすめの食べ物
女性ホルモンによい影響を与える食べ物を積極的に食べることが、女性ホルモンの増加には重要です。
次の表で、おすすめの食べ物と、その中に含まれる女性ホルモンによい影響を与える成分を紹介します。意識して普段の食事に取り入れるとよいですね。
食べ物 | 良い影響を与える成分 |
大豆食品 | 大豆イソフラボン |
キャベツ | ボロン |
マグロ、カツオ | ビタミンB6 |
アボカド | マグネシウム、ビタミンE、ビタミンB、葉酸、食物繊維、カリウム |
ココナッツオイル | ラウリン酸 |
バター | 脂溶性のビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK2 |
卵黄 | ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB9、鉄、カルシウム、カリウム、リン、コリン |
カボチャ | ビタミンA |
ナッツ類 | オメガ3系脂肪酸 |
大豆製品に含まれる『大豆イソフラボン』と、キャベツに含まれる『ボロン』は、エストロゲンに似た作用を持っています。そのため、特に積極的にとりたい食べ物です。
2.女性ホルモンを増やす「食べかたのコツ」
女性ホルモンを増やす食べかたのコツは、同じものばかりを食べるのではなく、多くの種類のものを食べ、栄養バランスを整えることです。そうした方が、より女性らしさを保つ効果が高まります。
女性ホルモンを増やす食べ物は、先に挙げたものに限りません。さまざまな食品を取り入れ、バランスのよい食事を心がけましょう。
これはNG!ホルモンバランスを乱す食生活
ホルモンバランスの乱れは、生活習慣の乱れとともに起こります。とりわけ食事は、生活習慣の良し悪しを決める大切な要素です。
1.注意!ホルモンバランスを乱す習慣
次のような食生活は、ホルモンバランスの乱れを引き起こします。
- 朝ごはんを食べない
- 夜食(21時以降の食事)
2.この食品の食べ過ぎに気をつける!
また、次の食品の食べ過ぎにも注意しましょう。
- 添加物・加工食品
- ジャンクフード
- コーヒーや紅茶
- お酒
- お菓子
- 揚げ物
簡単!ホルモンバランスを整えるレシピ2つ
「忙しくてなかなか料理に時間が取れない…」そんな時でも簡単にできる、ホルモンバランスを整えるレシピを紹介します。
1.マグロとアボガドのわさびしょう油和え
材料(2人分)
まぐろ 100g
アボガド 1個
しょうゆ 大さじ1
酢(またはレモン汁) 小さじ1
わさび 小さじ1
作り方
①まぐろとアボガドは3cm角に切りそろえる。
②しょう油と酢、わさびを混ぜ合わせ、①で切ったまぐろとアボガドと和える。
ポイント
具材が醤油を吸い込むと、味が薄くなってしまいます。食べる直前に和えましょう。
2.木綿豆腐の味噌煮
材料(2人分)
木綿豆腐 1丁
長ねぎ 1本
味噌(赤味噌がおすすめ)大さじ2
砂糖 大さじ2
みりん 大さじ1
酒 大さじ1
練りからし 適量
作り方
①豆腐は4つ切り、長ねぎは斜め切りにして、さっと茹でておく。
軽く下茹ですることで、豆腐の煮崩れや長ねぎの変色を防ぎます。
②なべに豆腐、味噌、砂糖、みりん、酒を入れて煮る。煮崩れないよう、豆腐に水でぬらしたキッチンペーパーをかけておく。沸騰したら長ねぎを加えて軽く煮る。長ねぎに火が通ったら出来上がり。
③皿に豆腐と長ねぎを盛り付け、練りからしを添える。
ポイント
豆腐が煮崩れないよう、弱火~中火で煮ましょう。
長ねぎの辛みが好きな人はさっと煮るだけでもOKです。辛みが苦手な人は、しっかり煮込みましょう。辛みが飛んで、甘味を強く感じられるようになります。
まとめ
女性ホルモンは、女性の身体を健康に美しく保つために、重要な役割を果たしています。
普段の食事から、女性ホルモンの増加を助ける食べ物を取り入れるようにしましょう。さまざまな種類のものを積極的にとって、全体の栄養バランスに気を配ることも忘れないようにしてください。
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