かすむ、見えづらい…「サルコイドーシス」の目の症状や危険性とは?

眼サルコイドーシス
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【職務経歴】
平塚共済病院
小田原銀座クリニック
久野銀座クリニック

サルコイドーシスは、病気が発見されてから100年が経っていますが、いまだ原因がわからない謎の病気です。

それが目にできると、目のかすみや見えづらさを感じることがあります。こちらの記事では、サルコイドーシスが目にできたときの症状や危険性について解説します。

サルコイドーシスってどんな病気?

1.線維のかたまりが身体にできる

眼

サルコイドーシスは、肉芽腫(にくがしゅ)と呼ばれる線維のかたまりが、身体のいろいろなところにできる病気です。

大きさは目に見えるものから、顕微鏡でやっと見えるような極小のものまでさまざまです。

2.悪性でなく、他の人にも感染しない

サルコイド―シスは、がんとは違い悪性の腫瘍ではありません。また、感染症ではないので、他の人に感染することもないです。

3.かかりやすいのは「20代」か「50代以降」

人

地域や人種によって、症状や重症度が異なるのも、この病気の特徴です。

日本では、男女ともに『20代』か『50代以降』のどちらかで多く発症します。もっとも発症が多いのは、男性の場合は20代、女性の場合は50~60代です。女性の方が、かかる人はやや多いです。

目に肉芽腫ができる…眼サルコイドーシスについて

サルコイドーシスは、肺や眼、リンパ節、皮膚、心臓など身体のいろいろな部位に肉芽腫ができます。それが目にできた状態を、眼サルコイドーシス』といいます。

1.サルコイドーシスは目に多くあらわれる

眼サルコイドーシスは、肺に症状があらわれる、肺サルコイドーシスに次いで多くみられます。

2.眼サルコイドーシスの危険性

ブドウ膜

ぶどう膜炎を引き起こす

眼サルコイドーシスは、眼のぶどう膜という部分に炎症を引き起こします。これをぶどう膜炎と呼んでいます。ぶどう膜とは、眼球の内側にある脈絡膜、網様体、虹彩の総称のことです。

サルコイド―シスによるぶどう膜炎は、ぶどう膜炎のなかでも起きる頻度が高く、「日本における三大ぶどう膜炎」の1つでもあります。

炎症が続くと合併症や視力低下をまねく

ぶどう膜は血管の多い組織です。ここに炎症が起きると、その組織を壊してしまいます。炎症が続くことで合併症や視力低下をまねき、時には失明をすることもあります。

3.目にサルコイドーシスができると…自覚症状とは?

眼の疲れ

眼サルコイドーシスの自覚症状として、主に次のものがあらわれます。

・目がかすむ

・目が充血する

・まぶしく感じる

・視界に黒い小さい点が飛ぶ

こうした症状によって、目の見えづらさを感じます。片眼だけの時もあれば、両眼ともに症状があらわれるときもあります。

左右に差があったり、両目交互に症状を感じたりと、あらわれかたもさまざまです。

合併症や全身への影響

1.緑内障や白内障などの合併症

目の中で炎症が強く起き、それが長期間続くと、網膜が傷ついて緑内障や白内障などを引き起こすことがあります。

2.視力が著しく低下することも

視力低下

眼サルコイド―シスによるぶどう膜炎は、目全体に炎症を引き起こします。

『結節』と呼ばれる、腫瘍のようなかたまりが眼の虹彩や毛様体に生じると、角膜や眼底に炎症が起こります。それにより、視力が著しく低下することがあります。

3.全身にあらわれる症状

サルコイド―シスによって、咳や息切れ、皮膚に腫瘍のようなかたまりが出来る、など全身に症状があらわれることがあります。

また、肺のリンパ節が腫れ、浮腫を起こすともあります。

眼サルコイドーシスの治療について

1.サルコイドーシスの多くは経過観察

サルコイド―シスは、自然に治ることが多い病気です。自覚症状が特になければ、治療はせずに経過観察を行うことが多いです。6か月~1年の単位で経過を観察して、様子をみます。

2.しかし、眼サルコイドーシスは治療が必要

薬

眼サルコイド―シスは、ぶどう膜炎を引き起こすため適切な治療が必要です。

ステロイド剤や散瞳薬(さんどうやく)を使った治療

治療には、主に点眼薬を用います。

ぶどう膜炎や網膜の血管の炎症が軽い場合は、炎症を抑えるためにステロイド剤を点眼します。また、虹彩が水晶体などにくっついてしまう(癒着)のを防ぐために、瞳孔散大を誘引する、散瞳薬を点眼します。

炎症が強い場合は、ステロイド剤の点眼に加えて、ステロイドの飲み薬や注射も使用します。

3~6か月継続して治療をおこなう

サルコイド―シスは、ステロイドの内服で効果が得られることが多く、ある程度の期間(3~6か月)継続することが必要です。

ステロイド、散瞳薬の治療における注意点

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どちらの場合も、症状がなくなっても、自己判断で使用を停止するのは危険です。医師の指示にしたがい定期的に通院しましょう。

〈ステロイドの副作用〉

長期服用は、易感染(感染症にかかりやすい)、消化性潰瘍、骨粗しょう症などを起こすこともあります。

〈散瞳薬の副作用〉

散瞳薬は急性緑内障発作や薬物アレルギーを起こすこともあります。

その他の治療

硝子体(しょうしたい)のにごりがひどい場合や、網膜剥離が起きている場合は、硝子体の手術を行うこともあります。

また、緑内障や白内障などの合併症があらわれたときは、それぞれの病気に合わせた治療も必要になります。

まとめ

眼サルコイドーシスは、きちんと治療をすれば改善に向かいやすい病気です。しかし、放っておくと緑内障や白内障などの合併症を引き起こしたり、視力が低下したりすることもあります。

症状がおさまったからといって、自己判断で薬の服用をやめたり、通院をやめたりしないようにしましょう。

また、再発を予防するためには、ストレス解消を心がける、規則正しい生活を送るなど、身体をゆっくり休めることが大切です。

何か不安な症状があれば、早めに医師に相談しておきましょう。

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