妊娠中や授乳期に風邪薬を飲むと赤ちゃんはどうなる?薬を飲むためには

風邪 妊娠 楠井
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岡村長門先生

監修者

岡村クリニック

院長:岡村長門 先生

【職務経歴】
戸田中央総合病院
埼玉医科大学
公立昭和病院
岡村医院
岡村クリニック

妊娠中や授乳期に風邪をひいたとき、「どんな薬を使ってよいのか?」「そもそも薬を使ってよいのか?」と迷ってしまうこともあるかもしれません。

この記事では薬がおよぼす胎児への影響について、妊娠の時期別に解説しています。

妊娠の時期とは?

妊婦

 

国で定められている妊娠期間を「初期」「中期」「後期」に分類し週数で表しています。

また、胎児発生の観点から「着床前」「胎芽期」「胎児期」「新生児」に分類しています。

注)妊娠の週数は算定とずれることがあります。

1.国で定められている妊娠期間

  • 妊娠初期    妊娠14週未満
  • 妊娠中期    妊娠14週∼28週未満
  • 妊娠後期    妊娠28週以降

2.胎児が発生するまで

  • 着床前     受精から2週間以内に着床完了まで
  • 胎芽期     受精後2週間以上8週間未満(妊娠4週∼9週)

3.その後

  • 胎児期     妊娠10週以降出生まで
  • 新生児     出生児から生後28日まで

妊娠の時期別!薬がおよぼす胎児への影響

1.着床期

受精から2週間以内に着床完了までの、赤ちゃんの体の器官がまだ形作られていない時期です。

この時期に薬の影響を受けた受精卵は、次のいずれかの経過をたどることがあります。

また、長期間母体に残る可能性がある薬剤の場合は注意が必要です。

  • 着床できない
  • 流産してしまう
  • 完全に修復される

妊娠のごく初期に当たる時期は母になる本人にも妊娠の自覚がない時期に当たります。

安全な薬はないので、妊娠の可能性のある人はなるべく薬を飲まないようにしてください。

もしも妊娠に気づかず薬を飲んだ場合には、慌てずに、かかりつけ産婦人科医へ相談しましょう。

2.胎芽期

基礎体温

妊娠初期にあたります。

赤ちゃんの体の各部や臓器などを形成する時期であり、胎児に奇形が起こるかどうかが最も問題となる時期で、「絶対過敏期」といわれます。

この時期は母親本人も妊娠していることに気づいていないことが多い時期でもあります。

薬を使用する場合には病院を受診し、その際には使用した薬がわかるようにしておくと良いでしょう。

安定期に入っていれば心配ないのですが、鎮痛剤の成分が胎児に影響を及ぼすこともあります。

3.胎芽期から胎児期

母子手帳

妊娠4週-9週から妊娠10週以降出生までの時期です。

赤ちゃん(胎児)の重要な器管の形成は終わり、奇形が起こるかという意味での過敏期は過ぎたことになります。

ただし一部の組織では、「分化」といった臓器の発達の時期になるため、胎児奇形、機能障害を薬が起こす可能性がなくなったわけではありません。

胎児異常について

『大奇形』と言われる、手足の欠損や心臓の異常などの胎児異常があるかないかが決まるのがこの時期です。

これ以降も「小奇形」と言われるものや「機能障害」は発生する時期が続くので胎児に影響する薬は使用しない方が良いでしょう。

4.胎児期から分娩まで

出産前妊婦

妊娠10週以降から出生までの時期は、胎児に大きな奇形が発生する可能性は低い時期です。

しかし、妊娠後期(妊娠28週以降)では胎児は急速に発育、成熟するため、薬の影響が出る可能性が高まります。

母親が服用した多くの薬剤は胎盤を通過して胎児に吸収されます。

薬剤の影響がある場合、胎児発育、胎児の機能的な発育に影響が起こったり、子宮内胎児死亡などが問題となったりすることがあります。

風邪薬は産科で処方されたものを!

風邪薬

定期健診を受け、妊娠数週が確認できている場合には妊娠時期に応じて処方された薬を服用しましょう。

妊娠週数が確認できていない状況で、市販薬を適当に使うことは控えることが大切です。

授乳期に風邪薬を飲んで良い?

授乳期に、風邪で熱や頭痛がつらくて薬を飲むにはタイミングが大切です。

 1.母親の飲んだ薬が母乳に影響する

母乳を飲んだ乳児は消化管を通して薬剤を吸収することになるため、どうしても授乳する必要のあるときは、次のタイミングで授乳するようにしましょう。

  • 薬を服用する直前
  • 内服直後

母親の服用した薬は、徐々に血液や母乳に取り込まれていきます。

一般的に、血中や母乳中の薬の濃度が最高になるのは内服から2~3時間経過したころになります。

赤ちゃんの状態に注意を

赤ちゃんの手

薬を飲んで授乳する場合は、赤ちゃんの様子をよく観察しましょう。

以下のように普段と違う様子が見られたら、授乳をいったん中止するか、母親が薬を飲むのを止めて、早めに医師に相談するようにします。

  • いつもの決まった時間に母乳を飲まなくなった
  • 1回の睡眠時間が普段と違ってかなり長い
  • ぼんやりとした状態が続く
  • ぐずぐずする
  • 下痢の状態が続く
  • 発疹やじんま疹症状が出る

医師から服薬の指示がある場合には、服用のタイミングを担当医師や薬剤師に相談してみるといいでしょう。

まとめ

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妊娠の期間によって風邪薬が胎児におよぼす影響は違ってくるので、安易な使用はおすすめ出来できません。

定期健診を受け、妊娠数週が確認できている場合には妊娠時期に応じて処方された薬を服用しましょう。

また、風邪にかからないよう日頃から予防策として、うがい・手洗い・マスクの着用を心がけることが大切です。

とくに妊娠の自覚のない「妊娠初期」と「胎芽期」の薬の服用は、極力避けることが望ましいとお考えください。

もしも妊娠に気づかずに風邪薬を使用してしまった場合には、かかりつけ産婦人科の担当医師に相談しましょう。

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