風邪に似た「気管支拡張症」の症状とは?何科へ行ったらいいの?

気管支拡張症 症状
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岡村長門先生

監修者

岡村クリニック

院長:岡村長門 先生

【職務経歴】
戸田中央総合病院
埼玉医科大学
公立昭和病院
岡村医院
岡村クリニック

長引く『せき』や『たん』。風邪だと思い込んでいませんか?

『気管支拡張症』は、風邪に似た症状があらわれる病気です。

しかし、同時に肺炎やその他の合併症を引き起こす、やっかいな病気でもあります。こちらの記事では「気管支拡張症」の症状や、病気が疑われた時の対処法について解説します。

気管支拡張症ってどんな病気?

1.気管支拡張症とは

気管支拡張症は、気管支が円柱や袋のような形に拡張し、元に戻ることができなくなる病気です。女性の方が男性よりもかかりやすいです。およそ1,000人に2人ほどの割合で発症します。

2.気管支とは

気管は、鼻や口と肺とをつなぐ、空気の通り道の役割を果たしています。気管が左右に分かれた部分を気管支といいます。

3.原因(先天性・後天性)

気管支拡張症の原因には、『先天性』天性』があります。

先天性の気道拡張症

生まれつき気道の線毛に異常があると、『線毛運動』がうまく行えません。

線毛は、体内に入ってきた異物を捉える働きです。線毛運動には、線毛が捉えた異物を体外へ運び出す役割があります。

それにより乳幼児期に、気道への感染症がくり返し起こり、気管支が拡張します。

後天性の気管拡張症

<特発性(本態性)気管支拡張症>

乳幼児期に呼吸器の感染症(はしかや百日咳による肺炎)が原因で発生すると考えられています。

しかし、明確な因果関係は確認されていないため『特発性』と呼ばれています。

<続発性気管支拡張症>

肺の発育が終わった、成人後にかかった呼吸器の病気に続いてかかる気管支拡張症を『続発性』と呼んでいます。

気管支拡張症を引きおこしやすい病気は、肺結核や慢性気管支炎、胸膜胼胝(きょうまくべんち)などです。

気管支拡張症の症状や合併症について

1.長引く「せき」や「たん」

気管支拡張症 症状

気管支拡張症の症状として代表的なのが、長引く「せき」や「たん」です。

気管支が拡張すると、繊毛運動が正常に働かず、浄化作用が低下します。

それにより、たんの分泌量が増えます。多いときには、1日に100ml以上のたんがでることもあります。

2.たんに血が混じる、血を吐く

重症化してくると、たんに血が混じったり(血痰)、血を吐いたり(喀血:かっけつ)することもあります。まれに、喀血のみが自覚症状としてあらわれることもあります。

3.体がだるい、38℃以上の高熱

気管支拡張症 症状

体のだるさや、38℃以上の高熱が出るなど、風邪の症状にもよく似ています。

4.息苦しさを感じる

気管支が拡張し、肺の機能が低下することで、息苦しさを感じることもあります。

5.その他の感染症や合併症

肺炎や膿胸(のうきょう)、肺膿瘍(のうよう)

気管支拡張症によって傷ついた気管支に、カビや細菌が増殖することで炎症が起こります。この炎症が肺の中で広がると肺炎になります。

こうして肺の機能が低下すると、『膿胸』や『肺膿瘍』などの感染症にかかるリスクも高まります。

膿胸は胸膜に細菌感染症がおこって、胸膜腔に膿がたまる病気です。

肺膿瘍は、肺炎を起こして肺の組織構造が壊されることで空洞ができ、そこに膿がたまる病気です。

慢性副鼻炎

また、気管支拡張症にかかることで『慢性副鼻炎』という病気を高い確率で引き起こします。

慢性副鼻炎は、鼻づまりや緑っぽい鼻水が慢性的に症状としてあらわれる病気です。

気管支拡張症かも…!何科へ行くべき?検査法は?

気管支拡張症 症状

気管支拡張症が疑われる症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください

1.呼吸器科や内科を受診

医療機関を受診する際は、呼吸器科内科を受診しましょう。

子どもの場合は小児科でもかまいません。

2.気管支拡張症の検査法

胸部レントゲン

健康診断などでも行われる検査です。気管支の壁が厚くなったり、拡張したりしているかを確認します。

胸部CT

胸部レントゲンに加えて、気管支拡張症の診断を確定するために胸部CT検査を行います。

胸部CT検査では、気管支や血管といった肺の組織をレントゲンよりもさらに鮮明に映し出すことができます。

3.気管支拡張症の治療法

たんを出しやすくする薬の内服や、『吸入療法』『体位ドレナージ』などの治療を行います。

吸入療法

吸入療法は、気道を広げて呼吸を楽にしたり、肺の炎症を抑えたりするための治療法です。薬を直接口や鼻から吸入します。

体位ドレナージ

体位ドレナージは、体位を変換することで身体の重量を活用し、たまった「たん」を出やすくする方法です。

抗生剤や止血剤など、その他の治療

感染症を同時に発症した場合は、抗生剤を投与します。

また、血痰や喀血があれば、止血剤を投与します。症状がひどいときは手術などの外科的治療が必要な場合もあります。

4.ほかの病気の可能性も!

気管支拡張症 症状

風邪

気管支拡張症の症状は、せきやたん、高熱など風邪の症状によく似ています。そのため風邪だと思って放置してしまうことも珍しくありません。

風邪に比べて、気管支拡張症の方が筋肉痛や関節痛、肩こりなどが出やすいです。

慢性閉塞性(へいそくせい)肺疾患

また、慢性閉塞性肺疾患(別名:OOPD)という病気も、気管支拡張症と症状が似ています。慢性閉塞性肺疾患は、有害な粒子やガスを吸い込み、肺や気管支が炎症を起こす病気です。この病気の原因の90%が喫煙によることから、「タバコ病」とも呼ばれています。

慢性閉塞性肺疾患も、気管支拡張症と同様に、慢性的なせきや息切れなどの症状があらわれます。しかし、血痰や喀血は慢性閉塞性肺疾患ではみられないので、どちらか見分けるポイントになります。

まとめ

気管支拡張症の症状は、風邪やその他の病気にも似ています。せきやたんが長期間続いたら要注意です。

また、気管支拡張症で起きた拡張はもとには戻りません。早期に発見し、治療を始めることが大切です。風邪だと思って油断せず、気になる症状があれば医療機関を受診しましょう。

咳やたんは似ていますが、筋肉痛や関節痛、肩こりなどが出やすいのが気管支拡張症です。

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