胸にしこりが出来る病気5つを解説。病院は何科?検査方法について

胸 しこり
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岡村長門先生

監修者

岡村クリニック

院長:岡村長門 先生

【職務経歴】
戸田中央総合病院
埼玉医科大学
公立昭和病院
岡村医院
岡村クリニック

胸にしこりを見つけると、乳がんを疑ってしまいますが、乳がん以外の病気でも胸にしこりができることがあります。

乳がんかもしれないと疑うことは必要ですが、まずは落ち着いて自分の症状を把握し、他の病気を疑うことも大切です。

この記事では、胸にしこりができる原因や、病院で受ける検査などについて解説します。

胸にできるしこりの原因

胸のしこりイメージ

胸にできるしこりの原因として、考えられる病気について解説していきます。

1. 乳腺症

乳腺症 は、胸にしこりがあることで病院を受診する人の中で、もっとも多い病気だといわれています。言い換えれば、乳腺の病気の中でもっとも多い、良性の病気です。

30代後半~閉経前の女性に多い

さまざまな年代の女性が発症しますが、多くは30代後半から閉経前の女性に見られます。

特徴としては、基本的に両方の胸にしこりが見られ、生理などホルモンの変化によってしこりが張ったりすることがあります。

乳房全体に痛みを感じることもあれば、しこり辺りが強く痛むこともあり、分泌物が見られることもあります。

生理が終われば症状が軽度になることが特徴です。

閉経前女性イメージ

自己判断は禁物

多くは、閉経すると自然に良くなっていくことが多いので、治療を行わずに症状を和らげたり、経過観察をすることが多いですが、しこりは乳がんなど他の病気である可能性もありますので、自己判断は禁物です。

組織検査が必要なことも

しこりが大きい、硬いなどの重度のものである場合や、乳がんとの判別が難しければ、組織を抽出するなど別の検査が必要になります。

2. 乳腺炎

授乳イメージ

授乳中の人が発症

乳腺炎は、乳腺に炎症を起こす病気で、授乳中の人が発症します。

授乳中にしこりを見つけた場合には、まずは乳腺炎を疑ってみましょう。

乳腺炎には二つある

乳腺炎は大きく分けて二つあります。

乳汁が溜まって炎症を起こしてしまう『うっ滞性乳腺炎』と、授乳などが原因で乳頭に傷ができた時に、そこから菌が侵入して化膿してしまう『化膿性乳腺炎』があり、併発することもあります。

しこり・腫れ・発熱があったら受診

胸にしこりを感じるほか、乳房全体が赤く腫れるので、一つの判断の目安になります。

俳膿や俳乳で症状は治まりますが、発熱することもあるので乳腺炎が疑われる場合には早めに病院を受診しましょう。

3. 乳がん

乳がんのほとんどが『乳管がん』で、全体の数%が『小葉がん』などです。

がんが進行してくるとしこりが確認されます。

このしこりは固く、他の疾患より動かないことが特徴となります。乳房の皮膚の赤み、乳頭からの分泌物、出血が見られることがあります。

症状がある時は、早めに病院を受診しましょう。

4.乳腺繊維腺腫

乳腺繊維腺腫イメージ

思春期から30代に多い良性腫瘍

乳腺の上皮成分と間質成分がともに増殖していく疾患で、若年者に多い良性腫瘍です。

悪性腫瘍に変わる可能性はありません。

乳がんと間違われることも多く、思春期から30代くらいまでの若年女性に発症します。

しこりがよく動き、押しても痛みがないのが特徴です。

また、急速な増大を認める(大きくなる)ことは稀であり、自然に退縮する(小さくなっていく)こともあります。

手術は必要?

3㎝を超える場合や、増大するものに対しては手術で取り除く治療を行うことで治ります。

違和感や生活への支障がない場合には、患者さんの意志によって手術をしないということもあります。

良性腫瘍の中では、もっとも発生頻度が高いといえます。

心痛や分泌物などの症状はなく、腫瘤(しゅりゅう)を主訴に受診することが多い疾患です。

5.乳腺嚢胞

10代イメージ

乳腺嚢胞は、10-20代の若年女性に多い疾患です。

乳管が広がった状態で、乳腺症と同様に柔らかいしこりができたり、疼痛症状を訴えたり、稀に大きくなることもあります。

その際には、乳房の張り感が出てくるのが特徴です。

良性疾患で治療の必要はなく、稀に大きくなることはありますが、ほぼ経過観察になることが多いです。また、あくまで良性腫瘍で悪性に変わることもありません。

胸にしこりを発見したら…病院で受ける検査について

1.何科を受診する?

乳腺外科イメージ

胸のしこりの診察にもっとも適した診療科は、乳腺外科になります。

まずは近くの内科に相談してみても良いでしょう。

女性の医師が希望であれば、女医がいるかどうかも加味して総合病院や外科などにもあたってみましょう。

かかる前に事前に電話で相談すると、受診して相談可能か、より適切な病院がないかどうかを聞くことができます。

胸にしこりができていること以外に、何か症状が出ている場合にはそれも併せて説明できるようにしておきましょう。授乳中の人は、それも医師に伝えるようにしてください。

2.検査方法

マンモグラフィーイメージ

胸のしこりがある場合、妊娠中や乳房に明らかに炎症がある場合を除き『マンモグラフィー』や『超音波検査』を行います。

視触診より前に画像検査がされる場合もあります。

視触診

まずは、乳房を観察し、手で乳房やリンパ節の状態を検査するのが一般的です。

乳房に変化があるかどうか、分泌物や湿疹があるか どうかなどを観察し『乳がん』や『乳腺症』の可能性がないかを調べます。

実際にしこりがある部分を触って検査したり、脇や首の辺りのリンパを触ったりすることもあります。

組織診

組織診イメージ

組織診というのは、視触診や、画像診断で病気の正しい判別ができないケースや、良性か悪性かの区別がつかない病気の時に行います。

乳房に針を刺して細胞を採取したり、局所麻酔をして太い針を刺して組織を採取します(針生検)。
超音波やマンモグラフィーで病変が分かっていれば、それを元に正確に行うことが可能です。

病変が捉えられなくても、安全に行えるため心配いりません。

乳がんの早期発見のために

1.乳がんは若い人もかかる?

乳がんを発症する年代でもっとも多いのが、30代後半から40代と言われています。

しかし、20代前半~30代前半の女性でも乳がんを発症することはあります。

乳がんは、悪性腫瘍の中では日本の女性がかかる確率がもっとも高いものなので、すべての女性に注意が必要です。

2.胸にしこりを見つけたらまずは病院へ

病院画像

乳がんは、早期発見できれば、他の悪性腫瘍と比べても生存率は高いとされています。

他の病気の可能性もありますので、気になることがあればすぐに病院を受診するようにしてください。

まとめ

胸のしこりを見つけると、乳がんを疑ってしまいますが、他の病気である可能性も十分にあります。

最低月に1回、自分で触って確認する自己検診を行うことが大切です。しこりなどの症状があれば、焦らずに乳腺外科や乳房科外来、または外来の診療科がある病院で検査を受けましょう。

しこりなどが見られない場合でも、30歳以上の方は年に1回は乳がん検診を受けるようにしましょう。

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