やけどの水ぶくれはつぶさないで!病院へ行く?痕を残さない処置方法

水ぶくれ やけど
長谷川佳子

監修者

小田原銀座クリニック

長谷川佳子 先生

北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
を経て横浜栄共済病院 形成外科
平成26年よりKO CLINICに勤務
平成29年2月より小田原銀座クリニックに勤務

やけどの場合の『水ぶくれ』は、やけどの深さによってあらわれます。

原因として、もっとも多いのが熱湯によるものです。

そのほかにも、暖房器具・バイクの排気・低温やけどなど、さまざまな原因があります。

やけどは、45℃以上で1時間、70℃の場合は1秒触れるだけで起こるといわれています。

今回は、放っておくと危険な、やけどによる『水ぶくれ』について解説します。

水ぶくれからわかる「やけど」の程度

やけどの後の水ぶくれは、皮膚の奥にある真皮(しんぴ)にまでやけどが達している状態です。

「真皮」とは、表皮の内側にある皮膚組織のことで、血管やリンパ管、汗腺などがある場所のことです。

やけどは、そのうちどこまで達しているかによって、1度~3度に分けられます。

1.日焼けと同じ「1度熱傷」

最も軽いもので、表皮のみの「やけど」です。

皮膚が赤くなりヒリヒリとした痛みがあります。

通常1週間以内で症状は落ち着き、水ぶくれ(水疱)にはなりません。日焼けもこの熱傷になります。

2.水ぶくれができる!「2度熱傷」

水ぶくれができるやけど

表皮の下にある真皮に達するやけどです。

皮膚は、表面がくずれ、白っぽくなります。また、強い痛みがあり、焼けるように感じます。

やけどをして、24時間以内には水ぶくれができるでしょう。

2度熱傷は、『浅達性Ⅱ度熱傷』と『深達性Ⅱ度熱傷』に分けられます。

浅達成Ⅱ度熱傷

真皮の浅い部分までの損傷で、赤い水ぶくれが見られます。水ぶくれを押さえると赤みが引きますが、痛みがあります。

通常2~3週間程度で治り、傷跡も残らないといわれています。

深達性Ⅱ度熱傷

真皮の深い部分にまで達する損傷で、白い水ぶくれが見られます。感覚神経が損傷しているため、痛みを感じにくい状態です。治るまでに3週間以上かかります。

ひどい場合は、皮膚が異常に盛り上がるケロイド状の「肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)」や、関節が引きつられ硬くなり運動障害を生じる「拘縮(こうしゅく)」が残ることもあります。

3.皮膚が壊死をおこす…「3度熱傷」

重度のやけどの場合は?

真皮の下にある脂肪層までに達するやけどです。

皮膚は壊死(えし)を起こしており、水ぶくれはできません。神経も変性するため、痛みを感じません

皮膚は、表面が白くなるか、黒くこげたような状態になります。

全身の2%以上に達すると、生命の危険があり入院治療が必要となります。

「やけど」で水ぶくれができた場合の対処法

1.冷却方法

流水で優しく冷やしましょう

やけどをしたすばやく水で冷やしましょう

流水をあてることがむずかしい場合、水をためて冷やしてください。

氷で冷やす場合は、清潔なガーゼなどに包み優しくあてましょう。

冷たすぎると痛みを感じることも!

痛みがなくなるまで冷やすことが大切です。

しかし、冷やし過ぎると体温が低下するため、冬の寒い時期や高齢者・乳幼児は注意しましょう。

服の上からやけどした場合は?

服の上からやけどした場合は、無理に服を脱がさず、服の上から冷やしましょう。

2.やけどの程度に応じた対処法

1度熱傷程度の軽傷

冷やすだけでしだいに治まるでしょう。薬がある場合は塗って治りが早いです。

治療をおこなった場合は、ステロイド薬を塗る程度の治療ですみます。

2度熱傷の場合(水ぶくれ)

水ぶくれは絶対に破らないこと

水ぶくれ 応急処置

水ぶくれはすぐにはできず、翌日にできることもあります。

水ぶくれができた場合は絶対に破らず、清潔なガーゼをあてて保湿しましょう

やけどをすると細菌感染しやすくなるため、患部を保湿しておくことが予防につながります。

もし感染してしまうと、症状が悪化するだけでなく、傷跡が残ることもあります。

水ぶくれが破れたら、どうする?

水ぶくれが破れた場合は早めに皮膚科を受診しましょう。

すぐに病院に行けない場合は、表面の薄い皮ははがさずに残したまま、清潔なガーゼで保護してください。

傷口付近がひどく汚れているならば、洗い流して消毒するのもやむをえません。しかし、一般的には消毒はおこないません。

3.やけどの痕が目立たない治しかた

痕が目立たない治し方は?

とにかく早く水で冷やすこと

すばやく水で冷やすことで、やけどの損傷が抑えられます。

水ぶくれができた場合は、清潔なガーゼで保護し、できるだけ早く皮膚科を受診しましょう。

自己判断で薬を塗らない

自己判断で薬を塗ってしまうと、やけどの深さの診断が難しくなるため、何も塗らずに受診しましょう。

水ぶくれは破らず、触らない

水ぶくれの表面の薄い皮は、皮膚を保護する役目があります。

早く、きれいに治すためには、水ぶくれを破らず触らないことが大切です。

まとめ

「やけどによる水ぶくれ」のまとめ

もっとも多いのは「熱湯」によるやけど

やけどの原因はさまざまですが、もっとも多いのは、火や熱湯に接触したときにおこるやけどです。子どもがいる場合は、火の周りやアイロンなどはとくに注意しましょう。

「水ぶくれ」ができたら皮膚科を受診しましょう

やけどをしたとき、水ぶくれができていれば、「2度熱傷」になります。すばやく冷やしてガーゼで保護し、皮膚科で適切な処置を受けましょう。自己判断で薬を塗ってしまうと、診断しづらくなるので気をつけてください。

低温やけどにも注意!

水ぶくれが小さい、痛みを感じない、などのやけどは放置しがちです。しかし、見た目以上に深く損傷している場合があるため注意しましょう。

とくにカイロや湯たんぽでおこる低温やけどは、皮膚の深いところまで損傷していることが多いといわれます。

傷跡を残さないためにも、やけどをしたら早めに病院を受診することをおすすめします。

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