肥満症はすぐに治療が必要!命にかかわることも。どんな治療をする?

【職務経歴】
平塚共済病院
小田原銀座クリニック
久野銀座クリニック

あなたは「肥満」ですか?それとも「肥満症」ですか?

肥満、という言葉を聞いたことはあっても、肥満症については知らない、というかたが多いのではないでしょうか。

もし「肥満症」であれば、今すぐ医師の指導のもと、治療が必要です。放っておけば命にかかわる病気を引き起こすこともあります。

こちらの記事では「肥満症」と「肥満」との違いや治療方法について解説します。

肥満症について

1.肥満症と肥満のちがい

肥満症

『肥満症』は、BMIが25以上で、肥満を原因とする健康障害が生じているか予測されるため、医学的に減量を必要とする状態です。BMIは、『体重(kg)÷身長(m)2』で計算します。

これに対して、『肥満』は、単純にBMIが25以上の場合を指します。つまり、BMIが25以上でも、生活習慣病など健康を害するような症状が見受けられず、今のところその心配もなければ、肥満症には当てはまりません。

2.なぜ?肥満症を治療すべき理由

肥満症

肥満症は、すでに生活習慣病にかかっているか、もしくはこれからかかるリスクが非常に高い状態です。

そのため放置すると、心筋梗塞や脳梗塞などの病気で命を落とす危険性が高くなります。単に太っているだけ、ではすまないのです。命にかかわる病気を起こす可能性があるので、今すぐに治療が必要です。

肥満症の治療方法

まずは何と言っても、肥満を解消することです。

体重を、肥満状態から標準体重に減らせば、肥満にともなう病気も改善しやすいことがわかっています。そのため、体重の減少をはかるダイエットが必要となります。

1.食事療法

摂取カロリーを制限

肥満症

体重の増減は、摂取カロリーと消費カロリーのバランスが保たれていない状態で起こります。

まずは、摂取カロリーを制限することで体重の減少をはかります。1日の摂取カロリーを600~1600kcalほどに制限する食事療法を実施します。食事療法は、必ず医師の監視下でおこないましょう。

自己流の極端な食事療法は、体調の悪化にもつながる

自己流で極端な食事制限を行うと、体に必要なたんぱく質が失われ、今よりさらに状況が悪化する危険性が高いです。

また、血糖値を維持する機能に問題がある場合は、急激にカロリー制限を行うことで、血糖値が低下し、大変危険な状態になることもあります。くれぐれも、素人判断で勝手におこなわないようにしてください。

2.運動療法

肥満症

運動により消費カロリーを上げることも大切な減量方法です。

運動と言ってもいきなりハードな運動習慣をつける必要はありません。まずは、普段の生活で簡単にできることから始めるとよいでしょう。

まずはエレベーターを階段に!

肥満症のかたは、少しの運動も億劫になっていることがよくあります。

たとえば、ついついエスカレーターやエレベーターを利用していませんか?まずは階段をのぼるなど、生活の中でできる運動を心がけ、それを継続できるよう、習慣にすることが大切です。

慣れてきたら歩く速度を上げてウォーキング

慣れてきたら、少しずつ運動の強度をあげていきましょう。

具体的には、歩く速度を速くしてウォーキングをしたり、高層階にのぼる際も階段を使用したりすると、より効果が期待できます。

3.行動療法

生活習慣の乱れが肥満を呼ぶ!

肥満の原因の大半は、生活習慣の乱れからくると言われています。

その生活習慣の乱れを明らかにし、正すのが行動療法です。食事療法や運動療法とも重なる部分が多いので、同時に改善するよう心がけましょう。

夜型の生活はNG!朝型に

肥満症

同じエネルギー量を摂取していても、食べ方や生活リズムによって肥満が助長されることがあります。

たとえば、夜遅くに食べると、昼間に食べるよりも内臓脂肪となって脂肪がたくわえられやすいことが明らかになっています。夜型の生活になっていないか、睡眠はきちんととれているかなどを振り返りましょう。

また、お菓子で食事を済ませたり、早食いをしたりはしていませんか?ほとんど動かない生活を送っている、というかたはそうした運動習慣の改善も必要です。

4.外科治療

肥満症

食事・運動・生活習慣などを改善しても肥満が解消しない場合、または高度な肥満で改善が難しい場合などには手術がおこなわれることもあります。

日本でおこなわれている手術には、次のものがあります。

胃バンディング術

胃の上部にバンドを巻いて食べる量を調節する手術

胃形成術(切除術)

手術で小さな胃をつくることで食べる量を減らす手術

胃バイパス術

胃を小さな袋と大きな袋に分けて、栄養の吸収をさまたげる手術

十二指腸転換術

主に栄養の吸収を制限することで減量をはかる手術  など

手術の対象となるのは、18〜65歳のBMI35以上のかた、またはBMI32以上で、糖尿病や高血圧、肝機能障害、睡眠時無呼吸症候群などを同時に発症しているかたに限られます。

また胃を切除するには、従来のお腹を切っておこなう開腹手術と、カメラで中を見ながら手術をする腹腔鏡手術の2通りがあります。

腹腔鏡手術の中のひとつである「腹腔鏡下スリーブ状胃切除」は、BMI35以上のかたであれば保険が適用されます。

まとめ

肥満症は、命にかかわることも…すぐに治療を

肥満症は、医学的に治療が必要な状態です。

ただ単に太ったからダイエットをする、のとはわけが違います。命にかかわる病気を引き起こす可能性があり、今すぐに医師による治療を必要とします。

高度な肥満症のかたは、治療に保険を適用できる場合もあります。肥満を放置せず医師と相談し、できるだけ早く治療に取りかかることが大切です。

BMIが高い人は、肥満症でなくても生活習慣を見直そう

また、今の段階では肥満症でなくても、乱れた食生活や生活習慣を続ければ、将来的に肥満症となることも十分考えられます。そのためBMIが高い人は、現在の生活習慣をきちんと見直し、健康的な生活を送るよう心がけてください。

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