続く咳や熱…「肺真菌症」は肺がカビに感染する病気!症状や治療法とは

肺真菌症
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岡村 信良

監修

医療法人 小田原博信会 久野銀座クリニック

医療法人 小田原博信会 小田原銀座クリニック

理事長: 岡村 信良 先生

【職務経歴】
平塚共済病院
小田原銀座クリニック
久野銀座クリニック

続く熱や咳…風邪だと思っていても、もっと恐ろしい病気かもしれません。肺がカビに感染する病気「肺真菌症」は、ストレスや疲れなどによる免疫の低下が主な原因で発症します。

こちらの記事では、肺真菌症の症状や種類、原因について解説します。

肺真菌症とは

どんな病気?

カビる肺

肺真菌症は、肺がカビに感染する病気です。

真菌はカビの総称で、カビによって引き起こされる病気を真菌症といいます。

真菌症には2種類ある!

真菌症には「表在性真菌症」、「深在性真菌症」の2種類があります。

表在性真菌症は、水虫など、体の表面がカビに感染する病気のことです。

深在性真菌症は、体の深部でカビに感染する病気で、肺真菌症はこれにあたります。

肺真菌症の症状

肺真菌症の症状は、発熱、咳、痰、呼吸困難、全身倦怠感などが特徴です。風邪や肺炎にも似ています。

菌の種類によっては、胸の痛みや、血の混じった痰が出ることもあります。

肺真菌症の菌の種類や感染する原因

カビの種類

免疫力が低下すると感染しやすい!

肺真菌症の原因となる菌は、健康な人であれば感染しないことがほとんどです。次のような、免疫が低下している状態だと感染しやすくなります。

ストレスや疲労がたまっている

他の病気にかかっている

ステロイドなど、免疫を弱める薬を飲んでいる

日本で多くみられるのは、『カンジダ』、『アスペルギルス』、『クリプトコッカス』、『ムコール』という種類です。それぞれ詳しく説明します。

カンジダ症

長期間の免疫低下から感染

カンジダは、人の肌や消化管などに日常的に存在している真菌です。

長い間免疫が低下していると、口の中で増殖したカンジダが肺に感染することがあります。

症状はほとんど無いか、肺炎のような症状がみられます。

アスペルギルス症

アスペルギルスとは

アスペルギルスは空気中に生息しているごく一般的なカビです。味噌や醤油などの食品にも用いられており、日頃から体内に取り込まれています。

肺真菌症の中で最も多いのが、アスペルギルス症です。

免疫の低下で感染する、『侵襲性肺アスペルギルス症』

白血病や交換治療などで、免疫が著しく低下していると、侵襲性(しんしゅうせい)肺アスペルギルス症に感染することがあります。侵襲性肺アスペルギルス症は、免疫の低下により、吸い込んだアスペルギルスカビを退治できずに感染してしまいます。

一度肺に感染すると、増殖して呼吸不全を起こし、命にかかわることもあります。そのため早期に治療することが大切です。

肺に原因があって起こる『アスペルギローマ』

アスペルギローマは、他の病気によって肺の機能に問題があるときに起こる感染症です。体内に吸い込んだアスペルギルスが塊となって肺に付着し、感染症を起こします。

『アレルギー性気管支肺アスペルギルス症』

さらに、アレルギー体質の人は、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症にかかることもあります。これは、アスペルギルスに対して身体がアレルギー反応を起こしている状態です。

クリプトコッカス症

健康な人でも感染する!

クリプトコッカスは、健康な人でも感染することがあります。

空気を吸い込むことで、気道や肺に生息・増殖していきます。症状はほとんどなく、多くの場合自然に治ります。

 他の病気にかかっている人が感染しやすい

腎疾患、膠原病、悪性腫瘍、糖尿病などの病気、ステロイド投与を受けている人はクリプトコッカスに感染しやくなります。

さらにHIV感染していると、感染が全身に広がり脳髄膜炎を起こすリスクが高まります。脳髄膜炎にかかると、発熱や頭痛、吐き気、嘔吐などの症状があらわることがあります。

ムコール症

免疫力が低下しているときに、空気中の菌から感染

ムコール菌は土壌や食品中、空気中などに存在しています。免疫力が下がっている時に、空気中の菌を吸い込み、感染することが多いです。

血液透析を受けていると感染しやすい

ムコール菌の発育には鉄が必要です。

血液透析をしている人は体内に鉄が多く、ムコール菌に感染しやすくなります。ムコール菌は血管から侵入することの多い菌でもあります。全身に影響を与えやすく、注意が必要です。

肺真菌症の検査や治療について

検査方法

胸部X線検査

肺真菌症の検査は、採血や痰検査、胸部エックス線など、いくつかの方法で行われます。

また、内視鏡などを使って気管支に病原からの分泌物を確認したり、肺の一部を洗浄して、洗浄液から菌を調べたりすることもあります。

治療方法

点滴

治療には、真菌の生育をさまたげる、抗真菌薬を使用します。口から飲むか点滴を使用して体内に入れます。

肺アスペルギローマの場合は手術を行うこともあります。肺の空洞にできた菌の塊を、手術によって取り除きます。

まとめ

真菌は空気中や、私たちの皮膚にも生息しています。そのため免疫力が下がると、あらゆるところに潜む感染の危険にさらされることになります。風邪だと思ったら肺真菌症だった…ということにもなりかねません。

生活習慣の乱れが、免疫を下げる原因になります。バランスの良い食事や十分な睡眠、適度な運動を心がけましょう。

もし、熱や咳が続くようであれば、風邪だと決めつけず、医療機関で診てもらいましょう。早めに診察を受けることが、大病を防ぐことにつながります。

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