医師が教える!五月病と軽症うつの違いと、病気の予防・治療法

五月病・軽症うつ
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監修:簡野晃次医師

うつ病と五月病の違い

五月病は環境の変化による一時的なもの

仕事や学校、転居などで環境が変わり、最初のうちは張り切っていたのに、5月の連休明け頃から、なんとなく気分が落ち込む、疲れやすい、仕事や勉強、家事などに集中できない、眠れない、などといういう人が少なくありません。

これがいわゆる「五月病」です。精神的な症状だけでなく、食欲不振や胃の痛み、めまい、動悸などの症状を訴える人も多く、新しい環境の変化についていけないあせりやストレスが、知らず知らずのうちに体の症状となって出てくるのです。

五月病といっても、新入生や5月に限って起きる病気ではなく、完璧主義で物事にこだわりがちな人や、内向的で孤立しやすい人、過保護に育てられた人などが五月病になりやすいといわれています。

五月病の対処法&予防法

五月病になってしまったら、次のような方法を試みると、大抵の場合、1~2ヵ月で自然にその状態から脱することができます。

●趣味やスポーツでストレスを解消
●たっぷり寝る
●ゆっくりお風呂に入る
●好きな音楽を聞く
●アロマテラピーでリラックスする
●映画や絵画展、コンサート、小旅行などに出かけて気分転換を図る
●新しい目標を見つける
●友人や先輩などに、話を聞いてもらう

以上の対処法は、五月病の予防法でもあります。環境が変わったりしたら、五月病になる前にこれらの方法で心身をリラックスさせるとよいでしょう。

五月病を改善する栄養素

五月病を改善するには、イライラを鎮める働きがあるカルシウムや、カルシウムの吸収を調整するマグネシウムがおすすめです。マグネシウムは、ナッツ類や大豆、ひじきなどに多く含まれています。

ほかに、ストレスを和らげる働きがあり、ごまなどに多く含まれるトリプトファン、体の調子を整えるビタミンCなどを摂りましょう。暴飲暴食やタバコを控えることも大切です。

うつは心のかぜ

気分の落ち込みなどが長引くようなら軽度のうつ病かも

五月病のいろいろな対処法を試してみても、心身の不調がなかなか治らない場合、睡眠はたっぷりとっているのに悩みや疲れが消えない状態が1ヵ月以上続く場合は、軽症のうつ病の可能性があります。

特に、仕事や家事などにやる気がでなくなるだけではなく、好きな趣味など以前は興味があったものにも関心がなくなったりする場合は要注意です。

五月病と軽症のうつ病の違い

軽症のうつ病の人は最近増加しており、五月病でみられるような症状のほか、「仕事や家事などが以前のようにテキパキこなせない」、「考えがまとまらない」などの症状がみられます。

また、軽症のうつ病の場合、ほかにはっきりした症状がなく、睡眠障害だけが目立った症状としてあらわれることもあります。朝早く目が覚めてしまったり、夜中に何度も目が覚めてしまったりするのです。

特に、目が覚めたとき、ひどくゆううつな気分になったり、疲れやすく、休息をとってもなかなか回復しなかったりするような場合は、うつ病が原因で睡眠障害になっている可能性があります。睡眠障害が慢性化すると、ますます心身に悪影響を及ぼしますので、思い当たる症状があるときは、早めに心療内科か精神科を受診しましょう。

軽症のうつ病の治療は心身の治療と薬物治療

うつ病の治療では、心身の休養と薬物療法がとても大切です。きちんと休養をとって心身をリフレッシュさせ、抗うつ剤などを服用すれば、再び元気になれるでしょう。

ですから、心身に不調を感じて自力で脱するのが難しいと感じるとき、症状が長く続いたり、不安感などが強かったりするときは、1人で悩んだり、放置したりしないで、心療内科などへ行くことをおすすめします。

コラム カウンセラーと心療内科、精神科の違い

精神科に行くほどではないけれど、悩みやストレスがたまっているときは、カウンセリングを受けるとよいでしょう。その代わり、カウンセリングでは薬は処方してもらえないので、薬が必要な場合や、病院でさまざまな検査を受けたい場合は心療内科または精神科へ行きましょう。

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