すぐ行える解消法も!医師が解説する疲れ目の原因と、対策方法

疲れ目
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監修:簡野晃次医師

外界の情報の90%以上は目から入る

人間は、外界からのさまざまな情報の大半を目で見ることによって取り入れています。そのため、目は一生付き合っていかなければならない大事な器官。視力が衰えたり、目の病気になったりしたらひどくならないうちに早めに対処することが大変重要です。

また、目やコンタクトレンズ、眼鏡のケアに気をつけて、視力低下や目の病気にならないように予防することも大切です。それにはまず目の構造について知っておきましょう。

目の解説

目(眼球)の構造

1.結膜 白目(強膜)の表面と、まぶたの内側をおおっている透明に近い色をした粘膜です。目に炎症や充血がおきると、毛細血管が透けて見えて赤くなります。
2.虹彩と瞳孔 虹彩の中央にある穴を瞳孔といいます。 虹彩と瞳孔はカメラの絞りにあたり、目の中に入る光の量を調節しています。
3.角膜 いわゆる黒目の部分である透明な膜。コンタクトレンズをのせるのはこの角膜です。
4.毛様体 血管と筋肉が豊富で、毛様体の血管は、水晶体や角膜などへ栄養を補給する房水を分泌しており、筋肉は伸び縮みすることによって水晶体の厚みを変化させています。
5.硝子体 水晶体の後ろにあり、眼球の大部分を占める透明なゼリー状の組織です。
6.チン氏帯 水晶体と毛様体をつないで水晶体を支えている線維で、チン小帯ともいいます。毛様体の筋肉と協力して水晶体の厚みを調節しています。
7.強膜・脈絡膜 強膜は眼球を保護する一番外側の膜、強膜のすぐ内側にあり、網膜に栄養を与えているのが脈絡膜です。
8.網膜 脈絡膜の内側にある薄い膜で、カメラで言えばフィルムにあたる部分です。 目に入った光が網膜にあたると、光のエネルギーが電気的な信号に変化し、視神経を通して脳へ伝達されます。
9.水晶体 カメラで言えばレンズにあたる部分で、近くを見るか遠くを見るかによって、薄くしたり厚くしたりと厚みを変えて目の焦点を合わせています。

現代人に急増している「疲れ目」

病気とはいえないけれど、パソコン操作や車の運転などで目を酷使しがちな現代人に増えているのが「疲れ目」。疲れ目は眼精疲労ともいい、目が痛い、目が重い、目がかすむ、目が充血する、視力が低下する、などの症状が現われます。

これらの症状は目を使いすぎた結果、毛様体の筋肉が疲労してしまったことが原因です。頭痛や肩こり、倦怠感など目以外にも症状が出ることもあります。

疲れ目を予防・改善するには、パソコン操作などで目を使う際に時々休憩することが大切です。目の疲れを和らげるツボをマッサージするのも効果的です。

目のつぼマッサージ

<晴明(目頭)>
目頭と鼻の間には、晴明というツボがあります。指で2~3秒押して離す、これを5、6回繰り返しましょう。

<太陽(こめかみ)>
眉尻と目尻の間のくぼみには、太陽というツボがあります。指で3~5秒押して離す、これを5、6回繰り返しましょう。

<承泣(目の下)>
瞳の下のくぼみには、承泣というツボがあります。指で3~5秒押して離す、これを5、6回繰り返しましょう。

疲れ目を回復させる栄養素を摂ろう

マッサージのほか、目の粘膜を保護したり、網膜を健康に保つ働きがあるビタミンAや、目の疲れを回復させる働きがあるビタミンB1・B2、視力の低下を防ぎ、網膜に栄養を運ぶ毛細血管を丈夫にする働きがあるアントシアニンなどの栄養素をとるとよいでしょう。

目にいい栄養素

コンタクトレンズの使用法に注意しよう

主な目の病気には、緑内障、白内障などがありますが、最近増えているのがコンタクトレンズを使用することによる目の障害や病気。コンタクトレンズを使っている人は現在1000万人以上といわれており、トラブルも目立ってきました。

コンタクトレンズが原因でおきやすい目の病気

コンタクトレンズ装用者に多い目の障害には、主に次のようなものがあります。

ドライアイ

ドライアイとは、涙の分泌量が少なくなったり、成分が変化して質が悪くなったりすることにより、目の表面が乾いて傷つきやすくなる状態のことで、目が乾いたような感じがする、目が疲れる、目が痛む、目が重い、などの症状がみられます。

ドライアイの原因は、病気や薬の影響で涙の分泌量が減ったことや、パソコンやテレビなどを長時間凝視して瞬きの回数が減ったことなどです。

ドライアイは、コンタクトレンズを使用していない人たちにも増えていますが、コンタクトレンズを装用すると目が乾きやすくなります。また、もともとドライアイの人がコンタクトレンズを使用すると症状が悪化しやすくなります。

ドライアイが疑われる症状を感じたら眼科で診てもらいましょう。人工涙液型の点眼薬を使用するなどの治療を行うと、症状が改善します。

点状表層角膜症

コンタクトレンズ装用者にもっとも多い障害で、角膜の表面に小さな傷がたくさんできますが、自覚症状はほとんどありません。ハードコンタクトレンズ装用者とソフトコンタクトレンズ装用者の両方にみられますが、その原因はさまざま。

コンタクトレンズを1日はずしておくと症状が改善する場合が多いのですが、きちんと原因を調べておかないと、何度も再発して角膜上皮びらん、角膜潰瘍など重症化する恐れがあります。コンタクトレンズを使用している場合は、定期的に検査を受け、異常を早く見つけることが大切です。

巨大乳頭結膜炎

ソフトコンタクトレンズ装用者に多い障害ですが、ハードコンタクトレンズ装用者にもみられます。目のかゆみや充血、目やにが増える、レンズがずれやすくなる、などが主な症状です。また、まぶたの裏側に異物感を感じることもあります。これらの症状の原因はコンタクトレンズの汚れで、汚れに含まれるたんぱく質が変性して目のアレルギーを引き起こすのです。

放置しておくと、まぶたの裏側に巨大なブツブツ(乳頭)ができてしまいます。

症状を改善するには、コンタクトの使用を一時中止したり、点眼薬を使用したりします。また、巨大乳頭結膜炎を予防するには、コンタクトレンズの洗浄はつけおき洗いではなく、こすり洗いしましょう。1日使い捨てタイプのコンタクトレンズを使用するのもよいでしょう。

アカントアメーバ角膜炎

これは、ソフトコンタクトレンズ装用者にみられる角膜の感染症です。コンタクトレンズの保存液中で繁殖するアカントアメーバという微生物が、角膜の小さな傷から角膜内部に入り込んで強い炎症を起こすものです。激しい目の痛みがあり、失明の危険が高いといわれています。

また、アメリカではこの病気にかかるコンタクトレンズ装用者が増えているそうです。

アカントアメーバ角膜炎の原因は、コンタクトレンズの消毒が不十分だったり、不潔な手でコンタクトレンズを取り扱ったりすることなので、コンタクトレンズは常に清潔を保つようにしましょう。

コンタクトレンズ使用上の注意

・装用時間を守りましょう。
・コンタクトレンズは正しいケアの方法を守り、衛生に注意しましょう。
・目が痛む、目が乾く、目が充血する、など異常を感じたら、すぐに眼科で診てもらいましょう。
・特に自覚症状がなくても、半年に1回程度は検査を受けるようにしましょう。

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