子宮頚がん予防ワクチンの誤解を医師が解説!実は何歳でも接種できる

  • LINEで送る

監修

霞ヶ関土居美佐クリニック

院長: 土居 美佐 先生

1991年3月 大分医科大学(現 大分大学)医学部医学科 卒業
東京大学医学部付属病院 産婦人科学教室研修医、 愛育病院を経て、
東京労災病院産婦人科医長、 東京厚生年金 病院産婦人科医長に就任。
2008年8月 霞ヶ関土居美佐クリニックを設立

今回は、子宮頚がん予防ワクチン接種にまつわる誤解について、婦人科医・土居美佐先生に教えていただきます。

「ワクチンは10代にしか効果がない」は誤解

子宮頸がん 予防ワクチン

1.何歳でもワクチンを接種することが可能

私が院長をしております病院でも、子宮頚がん予防ワクチンの問い合わせや、実際に接種される患者さんが少しずつ増えてきています。

先日、ある患者さんからこのような質問を受けました。「先生、子宮頚がん予防ワクチンは10代で接種しないと効果がないんですよね?」別の病気で受診されている、20代前半の女性です。

私は「10代の女性はもちろん、20代以降の女性でも今後性行為をする可能性のあるすべての女性に効果があります」こう、お答えしました。

婦人科医である私としては、どうして「10代しか効果がない」という誤解を彼女が持たれたのか、その理由がわかりませんでした。あとで、この患者さんがどうしてこの疑問をもたれたのか、私なりに考えてみました。

もしかしたら、頚がん予防ワクチンについての、テレビや新聞でのニュースのせいかもしれません。ニュースでは、子宮頚がん予防ワクチンに関して、ある1点だけが強調されすぎている、と私も感じています。その1点とは、「助成金」です。

性行為を開始したら何歳の女性でも、子宮頸がんにかかる可能性はあるのです

2.ワクチンの費用と自治体の事情

子宮頸がん 予防ワクチン

子宮頚がん予防ワクチンの費用は、医療施設によって多少の差はありますが、3回接種で5万円から6万円ぐらいに設定している施設が多いようです。

大部分の自治体が『10歳から15歳までの少女』を対象にしていて、20代以上の女性も対象になっているのはわずかに3自治体のみです。

『子宮頚がん予防ワクチン』は、ここ10年で飛躍的に進歩した新しい医療の選択肢です。ですから、『子宮頚がん予防ワクチン』について詳しい知識や情報はまだ普及していないのが実情です。

そういう現状で、「助成対象は10代前半」という印象が残る報道がテレビなどメディアで取り上げられることにより、多くの女性が、「子宮頚がん予防ワクチンは10代で接種しないと効果がない」と勘違いをされても、不思議ではありません。

何歳の女性でも予防ワクチンの効果はあります。子宮頚がんの原因はセックスで感染する発がん性ヒトパピローマウイルス(HPV)が大きな要因と医学的に判明しています。

ただ、子宮頚がん予防ワクチンには、既にHPVに感染している人や、既に子宮頚がんにかかっている人への治療効果はありません。あくまでも予防が目的です。

子宮頸がん予防ワクチンのこれから

実際は、「セックスをまだ経験したことのない10代前半の女性にワクチンを接種し、セックスを開始したら毎年子宮頚がん検査を受けることで子宮頚がんはほぼ100%予防できる。より早くワクチンを接種したほうがより効果的である」という医学的理由から助成金が出る対象年齢が10歳から15歳までとしている自治体が多いだけなのです。

現に、45歳の女性まで助成の対象にしている自治体もあります!とてもすばらしい見識だと思います。

日本国内で助成金が出る自治体と出ない自治体があり、出る自治体でも接種費用の全額を助成する自治体と、費用の一部を助成する自治体で大きな差があるのが現実で、不公平感は否めません。早い時期に国として一定の見解を示してほしいものです。

最後に

これまで、子宮頸がん予防ワクチンは10歳から15歳の少女だけに効果が見込めるものだと誤解されてきました。

しかし、子宮頚がん予防ワクチンは何歳になっても、セックスする機会のあるすべて女性に効果があります。

ぜひ覚えておいてくださいね。

不正確な情報を報告

不正確な情報を報告

メールアドレス:任意
コメント(オプション):

関連記事

  • LINEで送る

お近くの婦人科を検索!

ネット受付・予約もできる

病院検索サイト

ご自宅や職場の近くで婦人科を探したいときは、検索サイト『EPARKクリニック・病院』を使ってみてください。口コミやクリニックの特徴を確認することができます。

EPARK
  • 科目をしぼって簡単検索♪
  • 充実の医院情報満載!
  • 待ち時間を削減!Web受付にも対応!

婦人科一覧へ!