小脳失調症とは?ふらつく、うまく喋れない…原因や治療法について

小脳失調症
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岡村 信良

監修

医療法人 小田原博信会 久野銀座クリニック

医療法人 小田原博信会 小田原銀座クリニック

理事長: 岡村 信良 先生

【職務経歴】
平塚共済病院
小田原銀座クリニック
久野銀座クリニック

「脳の病気」と聞くと怖いイメージがありますよね。

実際に、脳は私たちの身体にとって大変重要なはたらきをしています。記憶や思考するだけでなく、歩く、止まるといった運動機能や、呼吸、血圧の調整、感情のコントロールも脳が担っています。脳は、いわば『生きるための司令塔』なのです。

そんな脳の中で2番目に大きい部位『小脳』に障害が起きる、『小脳失調症』の症状や治療法について解説します。

小脳失調症とは?

1.小脳失調症ってどんな病気?

小脳失調症

『小脳失調症』は、名前の通り、『小脳』の調子が悪くなる病気です。

厳密にいうと、小脳だけでなく、小脳と密接に働く脊髄や脳幹などの『神経細胞』にも障害が起きます。

小脳は脳の中で大脳の次に大きな部位です。頭の後ろ下側に位置しています。主に『運動機能』に携わっています。また、「立つ」「走る」などの行為から何かを体験し、認知するといった『知覚』する働きもあります。小脳失調にかかると、これらの能力に障害が出ます。

2.小脳失調症の症状

運動機能に携わる小脳が正常に働かないため、一般的に次の症状があらわれます。

・真っすぐに歩けない

・取ろうと思ったものが取れない

・上手に字が書けない

・言葉を忘れたわけではないのにうまく話せない、

・手足がしびれる

普段、当たり前にできていたことが、なぜか出来なくなるのが特徴です。

3.小脳失調症になる原因

小脳失調症

小脳失調症の原因は、遺伝による『先天性』と、何かしらの障害によってかかる『後天性』の両方があります。2/3が後天性で、40代以降の男性に多い病気です。

原因となる遺伝子は研究によって多くが判明していますが、未だ不明のものもあります。

小脳失調症を引き起こしやすい病気は、『脊髄小脳変性症』や『血管障害』、『栄養障害』(アルコール性小脳萎縮症、胃全摘後の栄養障害)、『自己免疫性疾患』などです。病気を進行させるような食事や生活習慣などは指摘されていません。

小脳失調症の検査方法

1.小脳失調症が疑われる場合は内科か神経内科へ

小脳失調症

気になる症状があれば、まずは内科を受診しましょう。

もし近くに神経内科があれば、そちらに行くとより詳細な検査が受けられます。

2.まずは遺伝の有無を調べる

まずは問診で、血縁のある親戚や家族に小脳失調症にかかったかたの有無を確認します。合わせて『遺伝子検査』も実施します。

3.続いてCTやMRIで脳内を検査

つぎに、頭を輪切りにした写真を撮れる『CT』や、より精度のよい『MRI』 を用いて、小脳の萎縮や脳の血管の異常について調べます。

4.身体の運動機能を調べることも

さらに、身体の『運動機能』を調べることもあります。

小脳失調にかかると、日常的な転倒や、食べ物が飲み込みにくくなる『嚥下(えんげ)障害』を起こすので、定期的に検査を受けることをおすすめします。

根本治療はない!小脳失調症の治療法

現在のところ、小脳失調症を根本から治す『根本治療』はありません。

薬やリハビリによって、症状や病気の進行を抑えていきます。

1.症状に合わせた「薬物療法」

小脳失調症

小脳失調症の多くは、症状がゆっくりと進行します。そのため、各々の症状に合わせて治療します。

足のふらつきやめまいなどの症状があらわれた場合は、薬を処方することもあります。

病気が進行すると、呼吸困難やしびれをきたす『末しょう神経障害』を引き起こすこともありますが、これも、必要に応じて薬を処方し、治療を行います。

2.病気の進行を抑える「リハビリ療法」

リハビリ療法を行うことで、何もしないより、病気の進行を抑えることができます。

小脳の機能を維持するために、運動機能障害に対して歩行訓練やバランス訓練を実施します。医療機関で実施したリハビリを、自宅でも実践し病気の悪化を防ぎましょう。

まとめ

小脳失調症

異変を感じたら医療機関で検査を受ける

私たちが当たり前に行っている「歩く」「話す」などの行為は、脳がきちんと指令を出してはじめて実行されます。少しでも、「いつもと違う…」と感じたら、軽く見ずに医療機関へ行って検査を受けましょう。

二次災害を避けるため、生活について医師と相談

小脳失調症は、日常生活で思うように出来ないことがいくつも起こってきます。転んでしまって骨折したり、食べ物をうまく飲み込めず『誤嚥(ごえん)性肺炎』になったりすることもあります。

診断を受けたら、行動範囲や環境を整えることが二次災害の予防になります。普段の生活についても、主治医の先生とよく相談しましょう。

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